icon-anchor 1992年国家環境保護法

1992年国家環境保護法

(改正:2017年 更新:2018年1月3日) 翻訳:元田時男

前文省略

第1条 本法は1992年国家環境保護法と称する。

第2条 本法は、官報で公布された日の翌日から60日を経過したとき施行する。

第3条 以下を廃止する。
(1) 1975年国家環境保護法
(2) 1978年国家環境保護法(第2版)
(3) 1979年国家環境保護法(第3版)

第4条 本法で、
「環境」とは、人間の周囲に自然に、または人間の作用によって生ずる無生物および生物の状態をいう。
「環境品質」とは、動植物、天然資源、および人間が作ったもの自然的な均衡で、国民の生活の充足に必要なものをいう。
「環境基準」とは、環境品質を向上、保護する水、空気、音その他の質の基準をいう。
「基金」とは、環境基金をいう。
「有害物質」とは、廃棄物、危険物質その他の危険物で、ごみ、沈殿物、それらの残余物、有害物質発生源から排出された物、天然に存在する物で環境品質に影響を与えるか与える恐れのある物、または市民の健康に危険な状態、および放射線、熱、光線、音、臭気、振動をいい、その他の迷惑物で有害物質発生源から発生する物を含む。
「汚染状態」とは、環境が変わり、環境品質が低下する、汚水、大気汚染、土壌汚染をいう。
「有害物質発生源」とは、地域、工場、建物、構築物、車両、その他の事業所で有害物質の発生する場所をいう。
「廃棄物」とは、塵、ごみ、汚水、汚染大気、化学品その他危険物質で、有害物質発生源から放棄される物をいう。
「汚水」とは、液体の廃棄物をいい、化学品混入物を含む。
「大気汚染」とは、排気、臭気、ガス、煤、ちり、その他の大気に存在する物をいう。
「危険物質」とは、爆発物、引火物、炭酸ガス、毒物、病菌、ガンマー線、遺伝子を転換させる物、腐食物、かゆみを生じさせる物、その他化学品で人間、動物、植物、環境に有害な物をいう。
「迷惑源」とは、保健法に基づく迷惑源をいう。
「工場」とは、工場法に基づく工場をいう。
「建物」とは、建築基準法に基づく建物をいう。
「車両」とは、自動車法に基づく自動車または自動二輪車、船舶法に基づく船舶、および航空法に基づく航空機をいう。
「管理者」とは、許可を得て保護、検査、分析、実行、器具の管理、処理、処分を行う者で、有害物質発生源の所有者または占有者が汚水の処理、廃棄物の処分に投資し費用を負担する汚水処理施設の管理、廃棄物処理施設または設備の管理を行う者をいう。
「請負者」とは、許可を受けて、汚水の処理、廃棄物の処分を行う者をいう。
「保護区」とは、国立公園、動物保護区、保養地、その他法律で定める自然保護区をいう。
「地方自治体担当官」とは、以下をいう。
(1) 自治市の場合、市長
(2) 衛生区の場合、衛生区長
(3) 県自治区の場合、県知事
(4) バンコク都の場合、都知事
(5) パタヤ特別市の場合、副市長
(6) その他(1)から(5)以外の自治体の長
「有害物質統制官」とは、大臣が任命し、本法により有害物質の統制を執行する者をいう。
「担当官」とは、大臣が任命し、本法の執行の権限を有する者をいう。
「大臣」とは、天然資源・環境大臣をいう。

第5条 本法で県、県知事と称する場合、バンコク都、バンコク都知事を含むものとする。

第6条 国家の環境保護を共同して行うため、個人は以下の権利を有し、義務を負う。
(1) 環境保護に関する政府の情報に接すること。ただし、政府の情報が国家の安全に関する機密である場合、または個人の権利、財産、事業に関する機密である場合、または法律で保護されている場合を除く。
(2) 政府または公営企業が始め、支援し、行う事業に起因する有害物質から発生する損害に対する損害賠償を政府に要求すること。
(3) 有害物質規制または天然資源保護に関する法律に対する違反行為、不法行為を行った者を罰するよう担当官へ訴えること。
(4) 環境保護に関する権限を行使する担当官に対して協力すること。
(5) 本法または環境保護に関する法律を厳しく守ること。
② その他本法またはその他の法律に規定されている事項。

第7条 国民の環境保護に関する協力を推進するため、環境保護、天然資源保護を直接目的とするタイまたは外国の法律による法人である民間団体で政治に関係なく、営利を目的としない団体は、環境保護、天然資源保護の民間団体として天然資源・環境保護省に登録することができる。その基準、手続きおよび条件は省令で公布する。

第8条 第7条に基づき登録した民間団体は、以下の事項について政府の支援を受けることができる。
(1) 本法または環境保護に関する法律に基づく担当官に協力するための組織を設置すること。
(2) 環境、天然資源保護に関する正しい意識向上のための広報活動を国民に対して行うこと。
(3) 地方における環境保護、天然資源保護の市民活動を支援すること。
(4) 環境保護、天然資源保護について調査研究し、政府または政府機関に対して提言を行うこと。
(5) 有害物質が発生している汚染状態から発生する危険、損害に対して法律的に国民を支援すること。それには危険に遭遇し、損害を被っている国民に代わって裁判所への起訴することを含む。
② 登録済みの民間団体が、第1項の事業を行うに当り障害に遭遇し、国家環境委員会に支援を要請した場合、大臣は当該委員会の助言により適切な支援を行い、または政府もしくは国営企業に対して支援、便宜供与を行うよう命令することができる。
③ 基金委員会は、国家環境委員会の了承を得て、登録済み民間団体に対して補助金を配賦し、または貸付を行うことができる。
④ 登録済み民間団体は、国家環境委員会の民間代表委員候補氏名を内閣に対して提出することができる。
⑤ 登録済み民間団体が業務の執行に当り秩序を乱し、または国家の安寧に適当でない行動を行った場合、大臣は当該団体の登録を取消すことができる。

第9条 有害物質の蔓延に起因する天然災害、汚染状況により危険が迫り、放置すれば国民の生命、身体、健康および国民、政府の財産に重大な影響があると認められる場合、総理大臣は、政府、国営企業またはその他の者で損害をうけたか受ける可能性のある者に対して、直ちに防衛、禁止の措置をとるよう命令することができる。当該汚染状況を引起した者を発見した場合、総理大臣は当該人がそれ以上被害が増加しないよう処置することを命ずることができる。
② 第1項の命令について、総理大臣は県知事に対して、官報で公布して権限を委譲することができる。
③ 第1項による総理大臣の命令、または第2項による県知事の命令は速やかに官報で公布しなければならない。

第10条 第9条の汚染状態により発生した緊急事態を防護し、解決し、停止するため、総理大臣は事前に解決のための緊急策を定めておかなければならない。

第11条 総理大臣および天然資源・環境大臣は、自身の権限により本法を管掌する。
② 天然資源・環境大臣は、有害物質統制官および担当官を任命し、官報で本法末尾の金額を超えない範囲で手数料、および本法執行のためのその他の事項を公布することができる。
③ 当該省令は、官報で公布されたとき施行される。

第1章 国家環境委員会

第12条 国家環境委員会を設置し、総理大臣を委員長とし、総理大臣が委任する副総理を第1副委員長、天然資源・環境大臣を第2副委員長とする。国防大臣、財務大臣、農業・協同組合大臣、運輸通信大臣、内務大臣、教育大臣、保健大臣、工業大臣、国家経済社会開発委員会長官、投資委員会長官、予算局長および内閣が任命する8名以内の有資格者を委員とする。有資格者の半数以上は民間人でなければならない。天然資源・環境副大臣を委員兼秘書長とする。
② 有資格者の任命に当っては、環境保護に関する専門知識、経験を有する者を選ばなければならない。

第13条 国家環境委員会の権限は以下の通りとする。
(1 )内閣の承認を得るために国家環境保護計画を提案すること。
(2) 第32条に基づき環境品質の基準を定めること。
(3) 第35条に基づき大臣が提案する環境品質計画を審査し、同意を与えること。
(4) 第37条に基づき県レベルの環境品質向上のための実行計画を審査し、同意すること。
(5) 国家環境品質向上方針と計画を実行するため、予算、財政措置、税制、投資促進の基準を内閣に提案すること。
(6) 環境保護に関する法律の改正を内閣に提案すること。
(7) 第53条(1)に基づき有害物質規制委員会が提案する有害物質または汚染状況の拡散に起因する危険の防止、改善計画を審査し、同意を与えること。
(8) 弟55条に基づき大臣が提案する危険物質発生源規制の基準を審査し、同意すること。
(9) 環境保護関連法が効果を挙げるよう勅令、省令、規則、地方自治体条例、告示等の公布が適時に行われるよう監督、督促すること。
(10) 政府または国営企業が環境保護関連の法律、規則に違反し、重大な損害を引起している場合、総理大臣に対して審査し、命令を出すよう具申すること。
(11) 環境保護に関する問題について、政府、国営企業、民間の間の協力関係を構築すること。
(12) 基金を管理すること。
(13) 毎年1回以上、環境保護に関する報告を内閣へ提出すること。
(14) その他本法またはその他の法律で国家環境委員会の権限と定めている事項を執行すること。

第14条 内国が任命する有資格者委員の任期は1回につき3年とし、継続した1回の再任は妨げない。
② 有資格者委員の任期中に有資格者委員が追加して任命された場合、追加して任命された委員の任期は既存の委員の任期終了までとする。

第15条 第14条の任期のほか、有資格者委員は以下の場合退任するものとする。
(1) 死亡したとき
(2) 辞任したとき
(3) 破産者となったとき
(4) 成人被後見人、被保佐人となったとき
(5) 最終判決で禁固刑を受けたとき。ただし、過失または軽犯罪の場合を除く。
(6) 通常の業務が執行できない場合、または品行が良くない場合、または業務執行に直接利害関係がある場合、重大な環境汚染を引起こした場合、内閣は退任させるものとする。
② 有資格者委員か任期中に退任し、内閣が他の有資格者を任命した場合、当該有資格委員の任期は前任者の残りの任期までとする。

第16条 国家環境委員会の会議において、委員長が出席しないか業務執行ができない場合、第1副委員長が議長となり、第1副委員長が出席しないか業務執行できない場合、第2副委員長が議長となる。第1、第2副委員長とも出席できないか業務執行ができない場合、出席した委員の中から1名を議長として選出するものとする。

第17条 国家環境委員会の会議の定足数は、全委員の半数以上とする。
② 会議の決議は過半数とする。各委員は1票を有するものとし、賛否同数となった場合、議長が追加して1票の決定票を有するものとする。

第18条 国家環境委員会は、専門委員会、または小委員会を任命して権限を委譲することができる。
② 専門委員会および小委員会の会議については、第16条および第17条を準用する。

第19条 国家環境委員会は、政府、国営企業およびその他の個人に環境品質への影響調査、およびそれらの計画に関する資料を提出させることができる。その場合関係人を喚問することができる。事業および計画が環境品質に重大な影響があると認めた場合、内閣に対して改善策を提案しなければならない。
② 国家環境委員会が第1項で提出させる資料が特許法で保護されている特許と同様機密のものである場合、国家環境委員会はその資料を、本条の目的に使用する以外に、他人に公開することを防止する方策を講じなければならない。

第20条 国家環境委員会、専門委員会、小委員会は、その権限を行使するに当り、適当と認めるとき個人を召喚して事実の説明、提案を促し、環境品質に影響を与える事業を調査するために協力させることができる。

第21条 本法の執行に当り、国家環境委員会は、天然資源・環境省の天然資源・環境計画事務所、有害物質規制局、または環境保護局に事務を委任し、国家環境委員会への意見を提出させることができる。

第2章 環境基金

第22条 「環境基金」と称する基金を財務省に設置し、以下の金銭と財産により構成する。
(1) 燃料油基金から総理大臣が定める金額
(2) 1992年度歳出予算の環境・生活向上運転資金から譲渡される金銭
(3) 本法による手数料、課徴金
(4) 適時に配賦される政府の補助金
(5) 国内外の民間、外国政府または国際機関からの金銭もしくは財産
(6) 基金から発生する果実
(7) 基金を運用するために得られるその他の金銭
② 財務省の中央会計局に環境基金の資金と財産の管理を行わせ、本法による支出を行わせる。

第23条 基金の資金は以下の事業に使用する
(1) 政府または地方自治体が共同廃水処理場、廃棄物処理施設に投資するため、土地、原料、設備、器具、機械を購入すること。
(2) 地方自治体または国営企業が、大気汚染、汚染水処理、廃棄物処理施設、または設備を設置する場合の貸付で、地方自治体または国営企業のみが使用するもの。
(3) 民間が、法律により大気汚染、汚水処理、その他の設備を設置しなければならない場合、または自身の事業に処理装置を設けなければならない場合、または処理の事業を請負う許可を得た場合の貸付資金
(4) 基金委員会が適当と認め国家環境委員会の同意を得て環境品質の向上に関する支援および補助金
(5) 基金運営のための費用

第24条 基金委員会を設置し、天然資源・環境省次官を委員長、農業・協同組合省次官、国家経済社会開発委員会事務局長、予算局長、地方官吏局長、中央会計局長、都市計画・土木局長、工場局長、基礎工業および鉱業局長、有害物資規制局長、環境品質向上局長および国家環境委員会が任命する5名以内の有資格者を委員とし、天然資源・環境計画事務局長を委員兼秘書長とする。
② 第14条および第15条を基金委員の有資格者委員の任期に準用する。

第25条 基金委員会の権限は以下の通りとする。
(1) 第23条に基づく基金の配賦の審査
(2) 基金の使用、貸付申請に関する基準、手続き、規則を定めること。
(3) 第29条および第30条に基づく基金支配人の権限と業務執行について規則を定めること。さらに、基金委員会と中央会計局および第29条と第30条に基づく基金の支配人の協力関係について定めること。
(4) 基金の収支について規則を定めること。
(5) 第23条(2)または(3)に基づき基金からの貸付の返済期間および利率、必要な担保について定めること。
(6) 第93条に基づく手数料、課徴金の料率、基準を定めること。
(7) 国家環境委員会が定めに従がい基金の収支報告を同委員会へ提出すること。
(8) 本法に定めるその他の事項
② 基金委員会の(2)、(3)または(4)の規則および(1)または(5)を執行するための基準は国家環境委員会の了承を得なければならない。
③ 基金委員会は小委員会を任命して、基金委員会が委譲した業務に当らせることができる。

第26条 基金委員会および基金委員会が任命した小委員会の権限執行については、第6条、第17条および第20条を準用する。

第27条 第23条(1)に基づく基金への予算の審査に当っては、基金委員会は第39条の県単位の環境品質維持の実行計画への配賦申請を審査し、汚水処理、廃棄物処理施設の建設で第39条の国家予算の配賦を受けているか、または地方自治体の予算の配賦を受けているかにより先に審査する。
② 第1項の国家予算または地方自治体の歳入と基金委員会が配賦を審査する基金は、国家環境委員会の基準に従うものとする。

第28条 基金の資金の地方自治体、国営企業、または民間への配賦、第23条(2)または(3)の貸付は、国家環境員会の基準と条件に従い、基金委員会が審査するものとする。
② 本法執行を促進するため、基金委員会は国家環境委員会の同意を得て基金の資金を地方自治体、国営企業または民間に対して貸付けることができる。その場合、事情により特別期間を定め、利率を引下げるか、利息なしとすることができる。

第29条 財務省の中央会計局長を、第23条(1)による基金の政府機関、地方自治体の共同汚水処理、廃棄物処理施設への配賦、および基金委員会が第23条(2)と(3)を超えて配布する部分の支配人とする。

第30条 基金委員会は、適切な政府の金融機関またはタイ国産業金融公社に、地方自治体、国営企業企業または民間に、第23条(2)または(3)に基づく貸付を行う場合の支配人とすることができる。
② 第1項の実行に当り、基金の支配人は、投資、経営の可能性を分析し、基金を代表して貸付の契約を締結、管理し、契約の条件に沿って資金を支出する権限を有する。また、返済金、利息を基金に入れ、基金委員会の同意を得て貸付実行のための規則を定める権限を有する。
③ 第2項の貸付契約の重要部分は、本法の定めにより借手が法律を実行するためにのみ借入れるという条件を含まなければならない。

第31条 第22条に基づき財務省中央会計局が管理する環境基金の資金は、中央会計局が貯蓄基金または政府の金融機関に預金して運用益を得なければならない。
② 第22条の環境基金の収入は、第23条に定める事業のために使用し、国庫に納入する必要はない。

第3章 環境保護

第1節 環境品質の基準

第32条 環境保護について、国家環境委員会は、以下の環境品質基準を官報で公布することができる。
(1) 地上にある河川運河、沼、沢、湖、貯水池その他の公共水源で公共に使用される状態に応じて。
(2) 河口を含む海岸の水質基準
(3) 地下水の水質基準
(4) 一般の大気の質の基準
(5) 一般の騒音、振動の質の基準
(6) その他の環境品質の基準
② 第1項に基づく環境品質の基準を定める場合、科学的知見を基礎とし、事業の可能性、経済社会、関連技術を考慮しなければならない。

第33条 国家環境委員会は、必要と認めた場合、第43条の環境規制地区、第45条または第59条の環境規制地域では、第32条で定める基準よりも高い水準の環境品質基準を設けることができる。

第34条 国家環境委員会は、定めている環境品質基準を、科学、技術の進歩、経済社会の変化に応じて改善することができる。

第2節 環境保護計画の策定

第35条 大臣は、国家環境委員会の同意を得て、第13条(1)の環境保護の方針と計画を実行するため「環境保護計画」策定しなければならない。
②第1項に基づく環境保護計画は官報で公布しなければならない。
③関係政府機関は、環境保護計画、定められた目標を実行する責務がある。また、天然資源・環境保護省は関係政府機関および国営企業に対して、環境保護計画実行のための助言を与えなければならない。

第36条 第35条の環境保護計画は短期、中期、長期の計画とすることができ、以下の事項を含まなければならない。
(1) 空気、水およびその他の環境品質の保護
(2) 有害物質の発生源の規制
(3) 自然環境、天然資源、または工芸の環境保護
(4) 計画に必要な国家予算および基金からの資金の見積もり
(5) 関係政府機関、政府機関と民間の協力関係構築、および計画実行のための人事政策
(6) 計画実行のための法律策定、関係規則、地方自治体条例、命令、告示の公布
(7) 計画、関係法律のよる規則の実行の成果を評価するため環境品質の調査、追跡、分析

第37条 環境保護計画が官報で公布された場合、第43条の環境規制地区、または第59条の有害物質規制地区の地方の県知事は、国家環境委員会が当該県に県段階の計画を策定するよう促した日から120日以内に県段階での環境計画を策定し、国家環境委員会に同意を求めなければならない。ただし、国家環境委員会が適当と認めた場合、同委員会は適宜延長することができる。
② 第59条の有害物質について県段階の環境品質改善の計画を策定する場合、県知事は、第60条により地方自治体担当官が行う汚染物資の削減、除去計画を県段階の計画の一部としなければならない。
③ 第43条による環境保護地域ではない、または第59条による有害物質規制地域でない県が、県内の環境保護を行う場合、県知事は、国家環境委員会の同意を得て計画を策定することができる。

第38条 国家環境委員会へ提出する県段階の環境計画は、当該県の経済、社会および環境の問題の軽重、その他の条件を考慮して以下の事項を含まなければならない。
(1) 発生源からの有害物質の規制計画
(2) 共同の汚水その他の有害物質の処理設備に必要な土地、材料、設備の建設、据付、改善、修理のための政府または地方自治体の計画
(3) (2)による汚水その他の有害物質処理の規制に必要な租税、手数料の徴収計画
(4) 有害物質の発生源からの汚水その他の有害物質の処理規制、調査、追跡の計画
(5) 有害物質の規制、自然、天然資源の保護、環境保護に関する法律の違反を防止する計画

第39条 国家環境委員会の審査を受ける県段階の環境品質改善計画の策定に当っては、第38条に基づく汚水その他の有害物質処理の規制に必要な設備の建設、実行のための国家予算、基金からの予算を見積もらなければならない。
② 第1項の計画には、汚水その他の汚染物資の処理の規制に必要な設備の建設、据付、改善、修理に必要な価格見積もり、および処理方法の詳細を申請書に添付しなければならない。
③ 第1項の県段階の計画に予算計画を付ける場合、天然資源環境計画事務所は計画の総括、分析を行い自らの年度予算に組込まなければならない。

第40条 地方の状況により県段階の計画が複数県にまたがる場合、環境品質改善計画を正しく、適切に行うため、当該県の県知事は共同して第39条の計画を策定しなければならない。

第41条 第37条により計画を策定しなければならない県において、策定しないまたは策定不可能であるか、または国家環境委員会の同意が得られない場合、国家環境委員会は当該県の環境問題が緊急を要するか否かを審査し、緊急を要する場合、国家環境委員会は内閣総理大臣に対して、天然資源・環境省が当該県に代わり策定することを命令するよう具申しなければならない。

第3節 環境保護地域

第42条 国立公園、保護森林は第35条および関係法に基づく保護地域とする。

第43条 水源地または自然地区で一般の地域と異なる地域で、汚染されると影響が大きい地域、保護を必要とする自然地区で環境保護地域に指定されていない場合、大臣は、国家環境委員会の意見により環境保護地域に指定する省令を公布することができる。

第44条 第43条に基づく省令には以下のいずれかを含めなければならない。
(1) 自然を保護するため土地の利用に関する基準、または自然、環境へ影響する行為を禁止すること
(2) 自然の変化、環境への影響を引起す危険のある行為、事業の禁止
(3) 環境影響調査報告を提出しなければならない政府、国営企業、または民間の事業の種類、規模を定めること。
(4) 自然保護、環境保護のため関係政府機関の責任の範囲と協力関係を定めること
(5) 地域の状態に適したその他の保護規定

第45条 法律による保護区、都市計画地区、特別都市計画地区、建物規制地区、工業団地、または本法による有害物質規制地区であるが、環境問題があり緊急に改善しなければならない場合で、関係政府機関が法的に権限がないか、改善できない場合、大臣は国家環境委員会の同意を得て、内閣に対して、第44条に基づく措置をとるよう請求することができる。
② 第1項の内閣の承認を得た場合、大臣は、当該地区、保護の詳細、保護措置の期限を官報で公布しなければならない。
③ 第2項による期限の延長は国家環境委員会および内閣の承認を得た場合、官報で公布することにより行うことができる。

第4節 環境影響調査報告

第46条 環境保護の目的のため、大臣は国家環境委員会の同意を得て、環境に影響を与える政府、国営企業、または民間の事業で、環境影響調査報告を提出し、第47条、第48条および第49条に基づき許可を得なければならない事業の種類、規模を官報で告示することができる。
② 第1項の告示においては、事業の種類、規模により環境影響調査報告の基準、手続き、実行規則、方針、および環境影響調査報告に添付しなければならない資料を定めなければならない。
③ 環境影響調査報告が提出され、その基準が同一種類の事業、地域で使用可能な場合、大臣は、国家環境委員会の同意を得て、同一種類、地域における事業で環境影響調査報告を提出する必要のないものを官報で告示することができる。ただし、当該事業は、大臣が定める基準と手続きに基づき、当該事業に関する環境影響調査報告に定められた基準による承諾を表示しなければならない。

第47条 第46条に基づき環境影響調査報告を提出しなければならない事業が、政府の規則により内閣の同意を得なければならない政府機関、国営企業、または民間との共同事業である場合、当該事業に責任を有する政府機関、国営企業は、環境影響調査報告を、事業の適合性調査の期間から内閣の審査を受けるため国家環境委員会へ提出しなければならない。
② 第1項に基づき提出された環境影響調査報告の審査に当り、内閣は専門家または専門機関の意見を徴することができる。
③ 第1項による内閣の同意を要しない第46条の政府機関、国営企業の事業については、その事業に責任を有する政府機関、国営企業は、第48条および第49条で定める基準と手続きに基づき実行前に環境影響調査報告を提出しなければならない。
④ 通信運輸、灌漑、災害防止、病院、住居等で緊急に必要がある場合、第1項の環境影響調査報告を待つ間、政府機関、国営企業、その他の関係機関で事業に責任を有する機関は、内閣に対して事業に基づく事業を請負う民間に事業を行わせること、一時的に事前に事業を行わせることを審議するよう提案することができる。ただし、拘束される契約に署名すること、もしくは計画に基づき、事業に基づく権利を民間に与えてはならない。

第48条 第46条に基づき環境影響調査報告を作成しなければならない事業が、建設前または実行前に法律により政府の許可を得なければならない事業である場合、許可申請者は環境影響調査報告を、当該法律に基づき権限を有する担当官および環境政策事務局へ提出しなければならない。報告書提出に当っては第46条第2項に基づき大臣が定める基準と手続きによる初期の報告書であってもよい。
② 法律により権限を有する担当官は、第49条の環境影響調査の通知が環境政策事務局からあるまで第1項の許可を待たなければならない。
③ 環境政策事務局は、提出された環境影響調査報告と関連資料を調査し、報告書が第46条第2項で定められた基準と手続きに合致しない場合、または資料が完全でない場合、報告書提出の日から15日以内に、申請者へ通知しなければならない。
④ 環境政策事務局は、提出された環境影響調査報告と資料が完全であると認めた場合、または第3項により完全に修正されていると認めた場合、初期の意見を報告書提出の日から30日以内に専門委員会へ提出しなければならない。
⑤ 第4項の専門委員会の設立は、国家環境委員会が定める基準と手続きにより行い、関係専門分野の専門家で構成しなければならない。また、当該事業に関する法律に基づく許可の権限を有する担当官もしくは代理人を加えなければならない。

第49条 第48条の専門委員会の審査は、環境政策事務局から環境影響調査報告を受理した日から45日以内に完了しなければならない。専門委員会が期限内に審査を完了しない場合、専門委員会は同意を与えたものとみなす。
② 専門委員会が同意した場合、または同意したとみなされた場合、法律により権限を有する担当官は申請者に対して許可を与えることができる。
③ 専門委員会が同意を与えない場合、担当官は申請者への許可を、申請者が専門委員会の方針に沿う要求により修正するか新しく作成するまで差し控えなければならない。
④ 当該申請者が環境影響報告を修正したか新しく作成した場合、専門委員会は受理した日から30日以内に審査を完了しなければならない。ただし、専門委員会が上記期限内に審査を完了しない場合、専門委員会は同意したものとみなし、当該担当官は申請者に許可を与えなければならない。
⑤ 大臣は、必要と認めた場合、第46条で告示する種類と規模の事業について官報で許可の期限延長時に許可時と同様の手続きにより環境影響調査を提出しなければならないことを定めることができる。

第50条 第48条および第49条による環境影響調査報告の審査に当り、専門委員会または専門委員会から権限を委譲された担当官は、環境影響調査報告の許可を申請する事業の場所を調査する権限を有する。
② 第49条により専門委員会が環境影響調査報告に同意を与えた場合、法律により審査に権限を有する担当官は許可するか許可書を延長し、環境影響調査報告の意見を許可または延長の条件としなければならない。

第51条 第47条および第48条を執行するため、大臣は国家環境委員会の同意を得て、第46条の環境影響調査報告を、環境影響調査を調査する専門家として許可を受けた個人に作成させるか保証させるものとすることができる。
② 申請および許可書発給、環境影響調査報告を作成する権利を有する調査専門家の資格、許可書受領者の監督、許可書の発給、代わりに許可書発給、許可書の停止、取消し、および申請、許可書発給の手数料は省令で定める基準と手続きに従わなければならない。

第4章 有害物質の規制

第1節 有害物質規制委員会

第52条 本法に基づく有害物質の規制のため、有害物質規制委員会を設ける。天然資源・環境省次官を委員長とし、行政局長、警察局長、陸上運送局長、港湾局長、土木・都市計画局長、基礎工業・鉱業局長、工場局長、衛生局長、農業技術局長、環境品質振興局長、天然資源・環境政策局秘書長、バンコク都副知事、国家環境委員会が任命する5人以内の有識者を委員とし、有害物質規制局長を委員兼秘書長とする。
② 第14条および第15条を有識者委員の任期に準用する。

第53条 有害物質規制委員会の権限は以下の通りとする。
(1) 有害物質の拡散から発生する危険を防止、改善するための実行計画を国家環境委員会へ提案すること。
(2) 有害物質の規制、防止、削減、に関する法律の改正に関する意見を国家環境委員会へ提案すること。
(3) 有害物質の規制に関する税制の優遇策、民間の投資および環境の振興、品質保全に関する意見を国家環境委員会へ提出すること。
(4) 政府の共同汚水処理、共同廃棄物処理施設の処理料金を国家環境委員会へ提案すること。
(5) 第55条に基づく発生源から有害物質を規制する基準を定めるに当り大臣に意見を提出すること。
(6) 第68条および第69条に基づき施行しなければならない有害物質発生源の種類を定めるに当り大臣に意見を提出すること。
(7) 第89条に基づき危険な廃棄物の種類を定める省令の公布について意見を提出すること。
(8) 有害物質の規制、防止、削減、制限に関し、政府機関、公営企業および民間と協力すること。
(9) 毎年1回国家環境委員会に対して有害物質の状況について報告すること。
(10) 本法による有害物質統制官の命令に対する異議を審査、分析すること。
(11) 本法またはその他の法律で有害物質規制委員会の権限と定められている事項の執行。
(12) その他国家環境委員会が委譲する事項の執行。
② 有害物質規制委員会は小委員会に権限を委譲して審査および執行を行わせることができる。

第54条 第16条、第17条および第20条を、有害物質規制委員会および有害物質規制委員会が権限を委譲する小委員会の権限執行に準用する。

第2節 有害物質の発生源からの規制

第55条 大臣は、有害物質規制委員会の意見および国家環境委員会の同意を得て、本法に定める環境の品質基準を維持するため、排水、汚染空気の排出、廃棄物の排出、有害物質を発生源から環境への排出を規制する基準を定める告示を官報で公布することができる。

第56条 他の法律により排水、汚染空気、廃棄物、有害物質の発生源から環境への排出に関する基準を定める場合、当該基準が、大臣が第55条で定める基準より低くなかった場合、当該基準は当該法律で定めたところにより引続き有効とする。ただし、当該基準が、第55条で大臣が定める基準より低かった場合、当該法律による権限を有する政府機関は、発生源からの有害物質の規制基準に合わせて修正しなければならない。修正に困難がある場合、国家環境委員会が裁定する。裁定があった場合、関係政府機関は裁定に従わなければならない。

第57条 その他の法律が政府機関に発生源からの有害物質の規制基準を定める権限を与えていたが、当該政府機関が当該基準を使用しない場合、大臣は有害物質規制委員会の意見および国家環境委員会の同意を得て、発生源からの有害物質規制の基準を定める基準を官報で公布することができる。また、当該法律による基準とみなす。

第58条 県知事は、必要と認めた場合、第59条による有害物質規制地域内において、第55条で定める有害物資規制基準、または、その他の法律を定める基準よりも高い基準を告示し官報で公布することができる。そして、第56条の特別事項として有効である。

第3節 有害物質規制地域

第59条 いずれかの地方において、市民の健康、または環境品質に非常に有害な有害物質の問題が発生した場合、国家環境委員会は当該地方を、有害物質の規制、削減、駆除の対象地域として告示で定め、官報で公布することができる。

第60条 第37条に基づく県段階での環境品質に関する実行計画を作成するため、地方自治体の担当官は、第59条で定める有害物資規制地域を告示で定め、有害物質規制地域内の有害物質削減、駆除のための実行計画を作成し、県段階の環境品質維持のための全実行計画をまとめるため県知事へ提出しなければならない。
② 有害物質削減、駆除実行計画には以下を含めるものとする。
(1) 有害物質規制地域内の有害物質発生源に関する調査、資料収集
(2) 上記(1)の調査、資料収集を行った有害物質発生源の量、種類、規模を示す明細の作成
(3) 有害物質の状況、問題の深刻度、環境品質への影響を調査、分析、評価し、当該地域に適切な基準を定めること。
③ 第1項および第2項による地方自治体担当官の有害物資削減、駆除実行計画作成に当り、有害物質統制官は必要な助言、支援を与えなければならない。

第61条 第60条による有害物質規制地域における有害物質の削減、駆除実行計画には、政府の共同排水処理施設または廃棄物の共同処理施設建設、運営のための国家予算および基金の予算見積りおよび申請を含むものとする。

第62条 有害物質規制地域において共同排水処理または共同廃棄物処理施設を建設するために土地が必要であるが、政府の土地がない場合、民間の土地を選定しなければならない。県段階の実行計画には国家予算および基金の予算見積りおよび申請を含むものとする。
② 第1項の実行が不可能の場合、適切な土地を選定して土地収用法に基づく収用を大臣へ申請するものとする。

第63条 第60条による地方自治体担当官の実行は県知事が規制監督するものとし、地方自治体担当官が適切な期間内に実行しない場合、県知事が、地方自治体担当官および国家環境委員会に通知し、代わりに実行することができる。

第4節 大気中の有害物資および騒音

第64条 車両は、第55条で定める発生源からの有害物質の規制基準を超える有害物質を発生させてはならない。

第65条 担当官が、第64条に違反した車両の使用を発見した場合、第55条で定める発生源からの有害物質を規制する基準に従うよう改善するまで当該車両の使用を絶対に禁止する命令を出すことができる。

第66条 第65条に基づき車両の使用を禁止する命令を出す場合、「絶対禁止」または「一時禁止」の標識を車両の明瞭に見える所に掲示するか、当該車両の一部に一般市民が理解できるその他の標識を掲示することを命令することができる。
② 第1項の使用禁止の標識の掲示、中止、または標識がある期間における車両の使用は、省令で定める基準、手続き、および条件に従わなければならない。

第67条 第65条に基づく権限の執行に当り、担当官は、検査のため停止させること、またはエンジンおよび機器を検査するために車両に立入ることができる。

第68条 大臣は、有害物質規制委員会の意見により、官報で公布する告示で、有害物質発生源で規制を要する汚染空気、放射線、その他の有害物質で、煙、蒸気、ガス、煤、ちり、粉塵、灰または大気有害物質の形態で存在する有害物質で、第55条で定める発生源からの有害物質規制基準または第56条により政府機関が他の法律で定める基準、または県知事が第58条で有害物質規制地域のために特に定める基準を超えない範囲で大気に排出するものの種類を定めることができる。
② 第1項で定める有害物質発生源の所有者または占有者は、汚染大気を処理する施設、担当官が規制する空気の質に影響を与える有害物質を削減、駆除する設備、または器具を備えなければならない。ただし、当該施設、設備、器具で有害物質統制官が検査、試験して使用可能と認めるものでなければならず、有害物質統制官は汚染大気を処理施設、設備、器具を管理する者を定めることができる。
③ 第1項および第2項の規定は、第55条の発生源からの有害物質規制基準を超える騒音、振動を発生する有害物質発生源規制、または第56条の他の法律で政府関係機関が規制する基準、または第58条により県知事が定める基準に準用する。

第5節 水と有害物質

第69条 大臣は、有害物質規制委員会の提案により、第55条で定めている発生源からの有害物質規制基準を超えない汚水または廃棄物を公共水に排出するか、有害物質発生源としている地域外の環境に排出することを規制するか、または、政府機関が他の法律で定め、第56条によりまだ有効である基準を超えない、または県知事が第58条の有害物質規制地域について特別に定める基準を超えない規制を行う有害物質発生源の種類を官報で公布する告示で定めることができる。

第70条 第69条で定める有害物質発生源の所有者または占有者は、有害物資規制担当官が定める汚水処理または廃棄物処理施設を建設、据付しなければならない。そのため、有害物資規制担当官は、所有者または占有者に汚水処理または廃棄物処理施設の管理者を定めさせ、建設、据付をさせることもできる。
② 有害物質発生源が、第69条による大臣の告示の日より前に、汚水処理、廃棄物処理施設を有している場合、有害物質発生源の所有者または占有者は有害物質統制官に通知して検査をしてもらわなければならない。有害物質統制官が、汚水処理、廃棄物処理施設がまだ定められた基準に達していないと認めた場合、所有者または占有者は有害物質統制官が定める改善を行わなければならない。

第71条 有害物質規制地域または地方で、政府が共同の汚水処理、廃棄物処理施設を設けることを要求している場合、第70条第1項の有害物質発生源の所有者又は占有者で、有害物質統制官が定める汚水処理、廃棄物処理施設をまだ建設、据付していない者は、または、有害物質統制官が定める汚水処理、廃棄物処理施設をまだ建設、据付を希望しない者は、自身の事業運営から生じた汚水、廃棄物を、当該地域、地方の既存の共同の汚水処理、廃棄物処理施設へ排出する義務がある。また、本法またはその他の法律で定める手数料を納付する義務がある。

第72条 政府が汚水処理、廃棄物処理施設を設けることを定めている有害物質規制地域、地方では、第70条で定める有害物質発生源の所有者または占有者を除き、自身の有害物質発生源から発生する汚水または廃棄物を共同の汚水処理、廃棄物処理施設へ排出する義務がある。また、本法で定める率による手数料を納付義務がある。ただし、当該有害物質発生源が自身の汚水処理または廃棄物処理施設有しており、本法で定める基準による汚水処理、廃棄物処理施設を有している場合を除く。

第73条 地方自治体担当官の許可なく、汚水処理、廃棄物の処理を請負ってはならない。
② 許可申請書、許可書の発給、申請者の資格、許可書受領者の営業規制、許可書の延長、代わりの許可書の発給、停止および取消しの命令、許可書申請、発給の手数料は、省令で定める基準、手続き、条件に従うものとする。
③ 許可書受領者は請負者とみなし、規制を行う者とみなす。
④ 汚水または廃棄物処理の請負者は、省令で定める率を越える手数料を取ってはならない。

第74条 政府がまだ共同の汚水処理または廃棄物処理施設を有していないが、許可を受けて汚水処理、廃棄物処理を請負っている者がある有害物資規制地域または地方において、第71条および第72条の有害物資発生源の所有者または占有者は、自身の有害物質発生源からの汚水、廃棄物を有害物質統制官の意見により地方自治体担当官が定めた基準、手続きおよび条件に基づき請負者へ処理を委託しなければならない。

第75条 政府がまだ共同の汚水処理または廃棄物処理施設を有していなく、許可を受けて汚水処理、廃棄物処理を請負っている者がいない有害物資規制地域または地方において、地方自治体担当官は、有害物質統制官の意見により、第71条および第72条による共同の汚水処理、廃棄物処理施設を建設、据付けるまで、一時的な処置をとることができる。
② 第1項の一時的な処置は、集積、輸送、汚水の排水をその他の地域の政府の共同施設へ行うことをいい、または、許可を受けたその他の地域での請負者に委託することをいう。

第76条 政府の共同汚水処理施設または請負の許可を受けた者の汚水処理施設への汚水の排水は、第55条に定める発生源からの有害物質規制の基準、または政府機関がその他の法律で定め、第56条によりまだ有効である基準、または、第58条による有害物質規制地域のため特に定めた県知事の基準を守らなければならない。

第77条 国家予算または基金の資金または地方自治体の予算および本法の基金の資金を使用して、汚水処理または廃棄物処理施設を運営する政府機関、または地方自治体は、共同の汚水処理、廃棄物処理施設を自身で運営するか、本法により許可を受けた者に処理を委託することができる。
② 汚水または廃棄物を有害物質発生源から集積して処理施設まで輸送する基準、方法、および工場、第72条のその他の有害物質発生源から政府の共同処理場まで輸送の諸条件は省令で定める。

第6節 その他の有害物質および危険廃棄物

第78条 塵芥、固形物としてのその他の廃棄物の処理、陸上、海上の鉱山、有害物質の防止、陸上、海上での石油、天然ガスの探鉱、採鉱からの有害物質、炭化水素、船舶または石油輸送からのその他の有害物質の処理は、当該法律に従うものとする。

第79条 特段の規定がある法律がない場合、大臣は、有害物質規制委員会の意見を得て、製造過程、化学品使用、または工業、農業、保健およびその他の事業から生じる危険廃棄物の種類を定めて規制する省令を公布する権限を有する。その際、危険廃棄物の集積、安全管理、輸送、タイ国内への輸入、輸出および危険廃棄物の処理を適切に行うよう基準、方法を定めるものとする。

第7節 検査および管理

第80条 第68条または第70条の自身の汚染大気処理施設、汚染大気その他の有害物質の排出を規制する設備、汚水の処理施設の所有者または占有者は、毎日施設等の成果を示す統計および記録を取り、有害物資発生源の所在地で証拠として保管しなければならない。また、施設等の記録の報告を地方自治体へ少なくとも月に1回行わなければならない。
② 統計、記録、明細は省令で定める基準、手続き、様式に従うものとする。
③ 第1項の汚染大気の処理施設、汚水の処理または廃棄物の処理施設、または設備、器具は、有害物質統制官が定める管理者を置かなければならない。管理者は、第1項で定める管理を所有者または占有者を代理して行うものとする。
④ 汚水または廃棄物の処理の請負者は第1項の有害物質発生源の所有者または占有者と同様の管理を行うものとする。

第81条 地方自治体担当官は、 第80条により収集した記録を、当該地方自治体の地域内で権限を有する有害物質統制官へ、少なくとも毎月1回提出しなければならない。また、有害物質統制官の審査に資することができる。

第82条 本法の規定に合わせて執行するため、有害物質統制官は以下の権限を有する。
(1) 日の出から日没までの間に、または執務時間中に個人の工場の建物、所在地、または有害物質発生源、汚水処理、廃棄物処理施設施に立入り、施設、器具の検査を行い、汚染大気その他有害物質の排出管理、明細記録、統計、施設、器具の作動を管理すること。また、本法の順守についても検査すること。
(2) 汚水処理または廃棄物処理施設の所有者、管理者、許可を受けた請負者に対して文書により、施設、設備、器具の改善、変更、修理を命じて、汚染大気またはその他の有害物質の排出を規制すること。当該有害物質発生源が工場である場合、工場法に基づく担当官へ通知し、処理させること。ただし、工場法による担当官が自身の権限を履行しない場合、有害物質統制官が本法に基づく権限を執行しなければならない。
(3) 第90条、第91条または第92条に基づく工場ではない有害物質発生源の所有者または占有者を文書で処分すること。有害物質発生源が工場である場合、工場法に基づく担当官へ処分するよう文書で通知すること。その場合、本法による有害物質統制官とみなす。工場法に基づく担当官が、適切な期間内に処分しない場合、有害物質統制官が処分する権限を有するものとする。
(4) 汚水処理または廃棄物処理の請負者が、本法の規定、省令、地方自治体の規則、告示、本法に基づく条件、定めに違反し、従わない場合、または有害物資規制官の本法に基づく命令に従わない場合、業務停止または閉鎖の命令を出すこと。
(5) 管理者が本法の規定、省令、地方自治体の規則、本法に基づく条件、または有害物資規制官の本法による命令に従わない場合、文書により第68条または第80条に基づく管理者の職を解任する命令をだすこと。

第83条 関係政府機関間の連携に必要と認められるとき、有害物質統制官は以下の通り実行する。
(1) 意図的に汚染空気、汚水、その他の廃棄物の処理を怠り、また、まだ処理していない汚染空気、汚水、廃棄物を密かに有害物質発生源がある地域外の環境へ排出した者に対して第68条、第69条、または第78条に基づく有害物質発生源に関する営業を中止し、許可書を停止するか、中止するか、取消すかの命令を出すように、法律に基づく有害物質発生源の管理責任のある担当官に提言すること。
(2) 第71条、第72条に基づく有害物質発生源の所有者または占有者が汚水または廃棄物を、本法による処理施設に排出させるよう、地方自治体担当官へ提言すること。
(3) 地方自治体担当官または政府機関の責任である共同の汚水処理施設または共同の廃棄物処理施設の運営、管理に関する助言を地方自治体の担当官または関係政府機関に対して行うこと。

第84条 本法執行に当り、担当官および有害物質統制官は、関係者が要求したときは身分証明書を提示しなければならない。
② 担当官および有害物質統制官の身分証明書は省令で定める様式に従うものとする。

第85条 本法執行に当り、施設、車両の所有者または占有者または公共施設に関係する権限を有する者、および担当官、有害物質統制官を刑法典に基づく担当官とする。

第86条 第50条第1項または第65条に基づく担当官の権限の執行に当り、また、第82条(1)に基づく有害物質統制官の権限の執行に当り、施設、車両の所有者または占有者の面前で行わなければならない。当該人を発見できない場合、担当官または有害物質統制官は2人以上の他の者に証人となるよう求めなければならない。

第87条 有害物質発生源の所有者または占有者、汚水または廃棄物の処理請負者、管理者またはその他のものが、第82条(2)、(3)、(4)または(5)に基づく有害物質統制官の命令に不服がある場合、命令を受領した日から30日以内に有害物質管理委員会へ申立てることができる。
② 有害物質管理委員会の裁定に不服がある場合、申立人は裁定を受領した日から30日以内に大臣へ不服を申立てることができる。
③ 大臣の裁定は最終のものとする。

第8節 手数料および課徴金

第88条 本法の規定により国家予算、地方自治体の予算および基金の資金を使用して建設、運営する政府の共同の汚水処理または廃棄物処理施設を有する有害物質管理地区または地域内において、国家環境委員会は、有害物質管理委員会の助言により、共同の汚水処理、廃棄物処理施設を有する各有害物質管理地域内の使用料を告示で定めなければならない。
② 第1項の手数料率は官報で公布する。

第89条 第71条および第72条の有害物質発生源からの汚水処理または廃棄物処理について第88条で定める手数料率は、適宜異なる率でもよい。
② 第72条の有害物質発生源の所有者または占有者、居住する建物が少量使用する者は、有害物質管理委員会の提言により国家環境委員会が定める基準と条件により手数料を免除される権利がある。

第90条 有害物質発生源の所有者または占有者が、汚水または廃棄物を、第71条または第72条による政府の共同汚水処理または共同廃棄物施設に排出しないで、自身が所有または占有している有害物質発生源がある地域外の環境へ隠れて排出している場合、または、政府の共同汚水処理または共同廃棄物処理施設へ排出して、第89条第2項に定める免除の権利がないのに手数料を納付しない場合、第88条で定める手数料の4倍の課徴金を、本法の規定に従うまで、納付しなければならない。

第91条 有害物質発生源の所有者または占有者で、第70条による汚水処理または廃棄物処理施設を有している者が、隠れて政府の共同汚水処理または共同廃棄物処理施設へ汚水または廃棄物を排出している場合、自身の汚水処理または廃棄物処理施設の設備の1日当り運転費用の4倍の課徴金を毎日、違反を止めるまで納付しなければならない。さらに、汚水または廃棄物の排出により、政府の共同汚水処理または共同廃棄物処理施設に故障、損害が生じた場合、賠償の責任を負わなければならない。

第92条 第68条または第70条の有害物質発生源の所有者または占有者で、汚染大気、騒音、振動を制限するために所有している設備、機器を使用しない者、または汚水または廃棄物を処理するために所有している施設を使用しない者、そして当該汚水、廃棄物を有害物質発生源の外へ排出している者は、一日当り設備、器具、または汚水処理または廃棄物処理施設の運転費の4倍の課徴金を毎日、実行するまで納付しなければならない。

第93条 政府の共同の汚水処理または廃棄物処理施設を設けなければならない地方自治体の担当官または政府機関の担当官は、本章で定める手数料、課徴金、損害賠償金を徴収する権限を有する。ただし、地方自治体または政府機関が設置する共同の汚水処理または廃棄物処理に関するものに限る。
② 第1項の手数料および課徴金は、国庫に納付する必要はない。基金委員会が定める率により基金に納めなければならない。残余は、手数料、課徴金を徴収する政府機関または地方自治体共同の汚水処理または廃棄物処理施設の管理費用に使用しなければならない。

第5章 奨励基準

第94条 有害物質発生源の所有者または占有者で、本法により汚染大気の処理施設、汚水の処理施設、廃棄物の処理施設、設備、器具、材料を使用している者は、または、本法により許可を受けた請負者は、政府から以下の奨励、支援を受けることができる。
(1) タイ国内では調達できない、機械、設備、器具または必要資材を輸入する場合、輸入税について支援を申請すること。
(2) 上記(1)によりタイ国内で機械、設備の管理、運転が可能な有資格者を雇用することができない場合、汚染大気の処理施設、汚水処理施設、または廃棄物処理施設を据付、管理、運転するため外国人の専門家を使用することを申請すること。また、タイ国内へ入国して業務に当るための当該人の免税申請を含むものとする。
② 有害物質発生源の所有者または占有者で、第1項の法的義務はないが、自信の業務から発生する汚染大気、汚水、その他の廃棄物の処理施設、設備、器具を備えたいと望む場合、第1項の政府の奨励、支援を申請することができる。

第95条 第94条による奨励、支援の申請書は、省令で定める基準と手続き、様式により、国家環境委員会へ提出するものとする。
② 国家環境委員会は第1項の申請書を、申請者の経済、財政および投資の必要性を勘案して審査しなければならない。国家環境委員会が適切と認めた場合、関係政府機関へ、当該政府機関の権限により奨励または支援するように提言しなければならない。

第6章 民事責任

第96条 有害物質発生源が有害物資を漏らし、拡散し、他人の生命、身体または健康に危険をもたらした場合、または他人、政府の財産に損害をもたらした場合、有害物質発生源の所有者または占有者は、有害物資を故意または過失により漏らし、拡散したかにかかわらず損害賠償の責任を負うものとする。ただし、以下のことが証明された場合を除く。
(1) 不可抗力または戦争
(2) 政府または政府の担当官の命令
(3) 損害を受けた者自身、つまり直接、間接に漏れ、拡散に責任を有する者の行為による。
② 第1項により有害物質発生源の所有者または占有者が責任を負う損害賠償金は、政府機関が有害物質を処理するために要した費用全額を含む。

第97条 法律に違反して政府または国家のものである天然資源に損害を与え、または消滅させ、または毀損した者は、政府に対して、損害を与え、消滅させ、毀損した天然資源の全価値を賠償しなければならない。

第7章 罰則

第98条 第9条に基づき出された命令に違反し、従わず、または当該命令による行為を妨げた者は、1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または両方に処す。
② 命令に違反し、従わず、または当該命令による行為を妨げた者が、有害物質により危険、損害を引起した者である場合、5年以下の懲役もしくは5万バーツ以下の罰金、または併科する。

第99条 第43条で定める環境保護区内で、法律に違反して政府の土地に侵入、占有する者、または天然資源、文化財を壊し、消滅させ、損害を与えた者、または有害物質を発生させて環境に影響を与えた者は、5年以下の懲役もしくは50万バーツ以下の罰金、または併科する。

第100条 第44条に基づき公布された省令の規定、または第45条に基づく大臣の告示に違反または従わない者は1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。

第101条 有害物質発生源からの危険について真実でないことを流布し、害物資発生源の法律に沿った事業運営に対する名誉、公衆の信用を毀損した者は、1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。
② 第1項の行為が、公告、または新聞、ラジオ放送、テレビまたはその他の公衆への報道で行われた場合、違反者は、5年以下の懲役もしくは50万バーツ以下の罰金、または併科する。

第102条 第65条に基づく担当官の車両使用禁止命令に違反した者は、5千バーツ以下の罰金に処す。

第103条 第67条に基づく担当官の命令に従わない者は、1月以下の懲役もしくは1万バーツ以下の罰金、または併科する。

第104条 有害物質発生源の所有者または占有者で、第71条に従わない者、または第72条に従わない者、または第74条または第75条に基づく地方自治体の担当官、または第80条に基づき公布された省令に従わない者は1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。

第105条 第73条に基づく許可書を受けずに汚水処理または廃棄物処理施設の管理を請負った者は、1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。

第106条 第82条(1)の義務を履行するに際し、有害物質統制官の命令を妨害し、または従わない者は、1月以下の懲役もしくは1万バーツ以下の罰金、または併科する。

第107条 本法により作成が義務付けられている記録、報告の虚偽の事実を記載した管理者または請負者は、1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。

第108条 第82条(1)に基づく義務を履行するに際し、有害物質統制官の命令を妨害し、従わない者は、1月以下の懲役もしくは1万バーツ以下の罰金、または併科する。

第109条 第82条(4)に基づき有害物質統制官が出した、汚水処理または廃棄物処理の請負者の業務休止、または閉鎖命令、または第82条(5)に基づき有害物質統制官が出した管理者の許可取消し命令に違反し、従わない者は、1年以下の懲役もしくは10万バーツ以下の罰金、または併科する。

第110条 有害物質発生源の所有者または占有者で、本法により自身が行わなければならない汚染大気、汚水、廃棄物の処理施設の管理を、管理者を取消された者を雇用し、行わせた者は、5万バーツ以下の罰金に処す。

第111条 本法に違反し、罰を受ける者が法人である場合、当該違反が取締役の命令もしくは当該法人の取締役もしくは支配人、または当該法人の事業に責任を有する個人が命令したことにより引き起された場合、または当該個人が命令する、命令しない権限を有していた場合、当該個人が各罰則により罰される。

経過措置

第112条 本法の第12条に基づく国家環境委員会が、まだ設立されないとき、本法施行の日以前に設立されていた国家環境委員会は、委員会が新しく設立されるまで引続き委員の地位にある。

第113条 本法施行の日に施行されていた1975年国家環境法により公布された全ての省令、規則、告示または命令は、本法による省令、規則、告示または命令が公布されるまで、本法に抵触しない限り有効である。

第114条 1975年国家環境法による調査報告、環境への影響の防止、改善関する基準の作成について許可を受けていた者は、大臣が本法により許可を与えるまで有効である。

第115条 1975年国家環境法による調査報告、環境への影響の防止、改善関する基準は、本法施行の前に提出されたもの、および国家環境委員会が審査中であるものは、天然資源および環境計画委員会の権限に属する。

別表:手数料率

 

1.環境への影響調査人になるための申請書1部40バーツ
2.環境への影響調査人になるための許可書年間4,000バーツ
3.管理人になるための申請書1部40バーツ
4.管理人になるための許可書年間4,000バーツ
5.請負人になるための申請書1部40バーツ
6.請負人になるための許可書年間4,000バーツ

 

(おわり)

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