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2007年障害者生活向上促進法

(改正:2013年、2017年 更新:2018年1月12日)  翻訳:元田時男

 

前文略

第1条 本法は2007年障害者生活向上促進法と称する。

第2条 本法は官報で公布した日の翌日から施行する。

第3条 1991年障害者能力回復法を廃止する。

第4条 本法において、
「障害者」とは、視覚、聴覚、動き、意思伝達、精神、感情、行動、知恵、教育もしくはその他の障害がある人で、日常生活において仕事、社会生活に制約があり、生活、仕事の上で困難がある人のこという。その詳細は、社会・人間安寧省が定める。
「障害者能力回復」とは、障害者の能力を以前通りに回復、強化させることで、医学、宗教、教育、社会もしくはその他の分野を駆使、障害者に社会の中で働き、生活する機会を与えることをいう。
「障害者生活向上促進」とは、障害者の能力を向上させることで、福祉を行い、障害者が自由に、健常者と同等に、人間としての尊厳をもって生活を維持し、社会に進出する権利を促進することをいう。
[政府関係機関]とは、省、庁、局、その他の名称で政府の一部であり、また局の地位を有するもので、地方政府、地方自治体、国営企業で法律、もしくは勅令で設立されたもの、または政府のその他の事業単位をいう。
「類別障害者団体」とは、委員会が定めた規則により障害の類別に国レベルの団体をいう。
「基金」とは、障害者生活向上促進基金をいう。
「委員会」とは、国家障害者生活向上促進委員会をいう。
「障害者保護者」とは、父、母、子供、夫、妻、親族、兄弟もしくは障害者を養育、保護する人をいう。
「障害者介助者」とは、特に障害者個人が生活をするのに大事な能力を介助するために障害者を委員会が定める規則により介助する人をいう。
「管理監督者」とは、国家障害者生活向上促進事務局の管理監督者をいう。
「事務局」とは、国家障害者生活向上促進事務局をいう。
「担当官」とは、本法を執行するため大臣が任命した者をいう。
「大臣」とは、本法を管轄する大臣をいう。

第5条 国家障害者生活向上促進委員会を設置する。総理大臣を委員長とし、社会開発・人間安寧大臣を副委員長とする。財務省次官、観光・スポーツ省次官、社会開発・人間安寧省次官、交通省次官、情報技術省次官、内務省次官、司法省次官、労働省次官、教育省次官、保健省次官、予算局長、総理大臣が障害者団体の数を考慮して任命する類別障害者団体代表7人、および総理大臣が任命する学識経験者6人を委員とする。
② 管理監督者を委員、秘書長とし、さらに委員会は事務局内の公務員を秘書長補佐として任命する。

第6条 事務局は以下の権限を有する。
(1)障害者生活向上促進に関する政策、企画および計画を総理大臣に対して具申すること。それにより政府関係機関に対し意見を出し、権限を委譲することを検討する。政策は国際間の義務を考慮に入れなければならない。
(2)第20条(6)、第33条、第34条第1項および第37条第1項に基づき省令を公布する大臣に対して具申すること。
(3)障害者に影響がある政策、政府のその他の法律を管轄する大臣に対して、意見および助言を与えること。
(4)障害者生活向上促進を支持し、促進し、支援することに関係する規則、手段を定め、関係政府関係機関および民間に対して助力、手段、補助金、その他の便宜を公平に与えること。
(5)障害者に対して、不公平な扱いを審査し、禁ずる命令を出すこと。
(6)障害者の生活向上促進に関する政府関係機関、民間の事業の支援、援助を検討すること。
(7)基金の管理について、財務省の同意を得て規則を定め、基金の運用を行い、管理すること。障害者生活向上促進のため支出の規則、基金の財政状態に関する報告の規則、収入、支出、管理に関する規則を策定すること、負債をゼロにすること、および本法執行のためのその他の規則を策定すること。
(8)障害者生活向上促進のため国家レベルで事業を行うこと。
(9)基金運営小委員会の権限を越える基金の使途について事業計画、企画を認可すること。
(10)委員会が定めた規則に基づき、障害者を支援する団体の認可、認可を取消す基準を定めること。
(11)法律で定められたその他の事業を行うこと。

第7条 総理大臣が任命した委員の任期は1回で任命された日から3年とする。
② 第1項による任期が満了した場合、退任から60日以内に、新委員を任命しなければならないが、新委員が任務に就くまで退任した委員はその職にあるものとする。
③ 任期満了により退任した委員は再任することができる。

第8条 任期満了による退任のほか、総理大臣が任命した委員は以下の場合、退任するものとする。
(1)死亡
(2)辞任
(3)破産者となった
(4)成年被後見人もしくは被保佐人となった
(5)最終判決で禁固刑に処せられた。ただし、過失もしきは軽犯罪の場合を除く。
(6)総理大臣が罷免した。

第9条 総理大臣が任命した委員が任期満了前に退任した場合、総理大臣は他の者を代わりの委員に任命しなければならない。その場合、代わりの委員の任期は退任した委員の残りの任期と同じとする。
② 任期が満了しない委員があるとき、追加の委員を任命した場合、追加の委員の任期は任期が残っている委員の任期と同じとする。

第10条 委員会の会議の定足数は総委員数の半数以上とする。
② 委員長が業務の都合等で会議を欠席した場合、副委員長が代わりを勤めるものとする。副委員長が業務の都合等で会議を欠席した場合、出席した委員が委員の中の1人を代わりとして選任するものとする。
③ 会議の議決は過半数で決定する。賛否同数となった場合、議長が追加の決定票を有するものとする。
④ 委員会の会議は年3回以上とする。

第11条 障害者生活向上促進活動を幅広く実行するため、委員会は、障害の類別により小委員会を設置しなければならない。県障害者生活向上促進小委員会を各県に置き、さらにその他の小委員会を設置し、委員会が委任する活動を企画し、行わせる。
② 第1項の小委員会の構成、資格、禁止条項、業務および委員の退任は、委員会が定める。
③ いずれの小委員会も第19条に基づく障害者身分証明証を所持した障害者を最低1人小委員会委員としなければならない。
④ 第10条の規定を第1項の小委員会の会議に準用する。

第12条 国家障害者生活向上促進事務局には、民事普通公務員である者を事務局の業務に責任を有する管理監督者とする。

第13条 事務局は以下の権限を有する。
(1)業務執行において、国内外の政府機関、民間と政策、戦略上の協力をし、連携して進めて行くこと。障害者生活向上促進に関する障害者対策、戦略上の協力を行うこと。
(2)障害者の生活の質の状態を調査、教育、分析、編纂し、障害者の生活防衛、生活管理、生活能力の回復に役立てること。さらに、計画、分析、考査、評価の結果を委員会へ報告すること。
(3)障害者生活向上促進に関する計画を策定し、委員会へ提案すること。
(4)障害者関係団体を開設し、事業を行うこと。当該団体が堅固な組織を維持することを支援し、障害者の権利を保護するようにすること。さらに、政府関係機関が障害者関係への予算を獲得するよう支援、協力し、障害者の生活の質の向上、促進をはかること。
(4/1)障害者の権利、特典の実際について調査し、障害者が福祉に接し、有効に活用できているか、本法により特に個人に必要な支援を受けているかについて調査すること。
(5)本法、その他の法律の定め、もしくは内閣、委員会が委任したその他の義務を履行すること。

第13/1条 法律の規定に基づき障害者が権利、特典を得られているか調査する場合、もし事務局が、回復の管轄政府機関、民間団体もしくは個人が、法律に違反している、もしくは法律の定めを実行していないことを発見したとき、事務局は、政府関係機関、民間団体もしくは個人に対して法律の定めに従って実行するように通達しなければならない。
② 責任と義務のある政府関係機関、民間団体もしくは個人が、定められた期限内に正しく履行しない場合、事務局は以下のように実行しなければならない。
(1)政府機関である場合、内閣に対して命令するように通知する前に、委員会に対して通知し、委員会が措置を検討するようにしなければならない。
(2)民間団体もしくは個人である場合、権限と責任のある政府機関に対して法律に従うよう当該団体、個人に対して命令するよう通知しなければならない。もし、政府機関が通知を受けても放置し、法律の定めを履行しない、実行が遅く、障害者に困難と損害をもたらすことになる場合、当該民間団体もしくは個人が法律に従うよう委員会が検討し、(1)に沿って行動するよう委員会に対して報告しなければならない。この場合、委員会の決議は最終のものとする。

第14条 本法を執行するため、担当官には以下の権限を与える。
(1)使用者もしくは事業所所有者に対して活動の実情もしくは意見を書面で知らせること。または、担当者を派遣して説明し、書類、証拠を送り活動の参考にさせること。
(2)関係個人に対して活動の実情もしくは意見を書面で知らせること。または、担当者を派遣して説明し、書類、証拠を送り活動の参考にさせること。

第15条 政府関係機関、民間団体もしくは個人の方針、法律、規則、基準、計画、実行を定める場合、障害者に不公平にならない活動方法を選択するよう策定しなければならない。
② 第1項の障害者に対して不公平な扱いは、意図的に障害者に直接不公平な扱いをしなくても、その結果が障害者の本来享受すべき権利を阻害することがある。
③ 選択的行動は専門、伝統、公衆福祉を強化し、場合に適した必要な支援の活動につながる。第1項および第2項で否定している不公平な扱いとはみなされない。ただし、当該実行者は
支援活動を改善し、もしくは障害者の権利、便宜を必要に応じてできるだけ保護する必要がある。

第16条 第15条の不公平な行動で損害を受け、もしくは受けようとする障害者は、委員会に対して委員会が当該行動を止める命令を出すか、もしくは禁止するよう不服を申立てる権利がある。委員会の命令は最終のものとする。
② 第1項の不服申立は、管轄裁判所に対して損害賠償請求訴訟を起こす権利を消滅させるものではない。当該障害者に対する不公平な扱いは故意にもしく不注意でも悪質な行為である。裁判所は実際の損害額の最高4倍の賠償を障害者に支払うことを命令することもできる。
③ 第1項の不服申立に当たり、その基準、手続きおよび条件、証拠の収集、調停、裁定は、委員会が定める規則に従わなければならない。委員会は、小委員会が代わりに当該不公平な扱いを停止させるよう小委員会に対して命ずることができる。小委員会の組織、資格、禁止条項、業務執行、退任、権限および報酬もしくは調停人の報酬は委員会が定める。

第17条 第16条の権利を行使する場合、障害者もしくは障害者の保護者は、障害者の関係団体が代わって不服申立を行うか、提訴するよう依頼することができる。
② 第16条第2項の提訴は、障害者が自身で行うか、関係団体が提訴するかにかかわらず、手数料は免除する。

第18条 事務局は、バンコク都内の障害者の中央登録所とする。管理監督者を中央登録官とし、その他の県については、県社会開発・人間安寧事務所を障害者の県登録所と、登録官とする。

第19条 第20条による権利を享受するため、障害者は障害者身分証明証を中央登録所もしくは県登録所へ申請するか、または委員会が定めるその他の場所で申請するものとする。
② 障害者が未成年、成人被後見人、被保佐人で障害者が自身で申請に行けない場合、監督者、保護者、扶養者が代理して申請することができる。ただし、障害者の代理であること証明するものを、中央登録官もしくは県登録官へ提示しなければならない。
③ 障害者の身分証明証の申請、発給、障害者の身分証明証発給の権限を有する担当者の決定、権利の決定もしくは権利の変更、障害者の権利放棄、障害者身分証明証の期限は、委員会が定める基準、手続きおよび条件は委員会の定め従わなければならない。
④ 国民身分証明証に、障害者の情報を、本法に従い全部記載した場合、国民身分証明証を障害者身分証明証の代わりに使用しなければならない。

第19/1条 障害者が、国民身分証明証を登録することが不可能な場合、政府から適切な支援が受けられる。その基準、手続きおよび条件は委員会が規則で定める。

第20条 障害者は、下記の支援、特典を政府から受けることができる。
(1)医療による能力回復費、および看護費、障害支援器具費の支援、発展促進、身体、精神、気分、社会活動、行動、知性、学習、回復等で保健大臣が定めて告示する。
(2)国家教育法による教育もしくは国家教育計画特別教育施設、一般教育施設、特殊教育、もしくは非正規教育での教育、便宜供与に責任のある機関のサービスおよびその他の教育の提供。
(3)生活の能力の回復、基準によるサービス、労働者保護、就職支援、自由な生活の援助、情報、便宜、技術の提供。これらにより、障害者の労働、生活が可能となる。これらの援助の基準、手続きもしくは条件は労働大臣が定めて告示する。
(4)社会で活動し社会参加すること、経済活動および政治活動に参加すること、および健常者と同等に権利を行使すること、障害者に必要な類別の便宜、サービスを受けること。
(5)委員会が定める規則によって、障害者に必要な方針策定、計画、事業、発展に参加、公共福祉、生活に必要な商品の支援、法律上の支援および弁護士のあっせん。以上は委員会が定める規則に従うこと。
(6)情報、ニュース、情報伝達、電話通信サービス、情報技術で各類別の障害者の情報収集、政府関係機関もしくは民間から情報収集。政府からの支援予算。情報技術省からの予算。その基準、手続きおよび条件は情報技術省が省令で定める。
(7)委員会が定める規則による手話通訳サービス。
(8)介護動物による歩行介護、歩行用器具を使用する権利。車両内もしくは場所内で身に着けること。それにより、旅行、公共施設の利用が便利になる。また、動物、器具、道具のサービス料、手数料、賃借料を無料で障害者を支援すること。
(9)障害に即した福祉、出費で委員会が定めた規則による基準、手続きに従う。
(10)住居の環境を整えること、障害者の介助者、もしくはその他の便宜を供与することで、その基準、手続きは委員会が定めた規則に従う。
② 障碍者の介助者に対してはサービス料の軽減もしくは免除。委員会が定めた規則にしたがう。
③ 保護者がいない障害者は、住居の支援を政府機関から受けられる。民間の養護施設の場合は政府が当該施設に補助金を支給しなければならない。基準および手続きは委員会が規則で定める。
④ 障害者の保護者は相談、助言、技術指導、介護、学習の支援、職業紹介、自身でも可能なようにその他の支援がおこなわれる。
⑤ 障害者および保護者は、法律により租税の減税、免税の措置が受けられる。
⑥ 本条による支援を障害者が受けられるよう援助する民間団体は、法律により租税の減税、免税措置が支出の100分比で受けられる。

第20/1条 本法による権利の行使について、障害者は以下のように行動することができる。
(1)委員会、事務局もしくは政府機関に対して、障害者が法律の定めにより権利が行使できるように請願すること。
(2)政府関係機関、関係民間団体に対して障害者が法律の定めにより権利を行使できるように、支援し、便宜を供与することについて請願すること。
(3)政府関係機関もしくは民間団体に対して、障害者への差別、不公平な扱いがないように請願すること。
(4)政府から補助金を受けている政府関係機関もしくは民間団体に対し、障害者が情報に接し、便宜が受けられるように請願すること。
(5)政府関係機関もしくは民間団体に対し、法令もしくは規則、計画、事業、業務を改善し、障害者が法の定めによる権利が行使できるように請願すること。
② 障害者が自身では不可能な場合、保護者もしくは障害者関係団体が代理することができる。
③ 政府関係機関もしくは民間団体は、請願を受けたとき期間内に履行しない場合、障害者、保護者、関係民間団体は、事務局が第13/1条に基づき事務局が履行するよう要請することができる。

第20/2条 第6条(⒑)に基づき障害者に対するサービスを供与することについて委員会から基準の承認を受けている障害者関係団体もしくはその他の団体は、以下の行動を起こすことができる。
(1)委員会もしくは事務局に対して、障害者の権利、障害者に対する便宜を改善するよう具申すること。
(2)管轄している政府関係機関に対して、障害者が十分に支援、サービスを受けられるよう具申すること。
(3)障害者に代わり、障害者が本法に基づく権利を享受できるよう具申すること。
(4)障害者が本法により便宜を受けられるよう障害者を支援すること。
(5)基金から補助を受けて、職業紹介、求職の支援をおこなうこと。
(6)政府の支援を受けて、障害者のためのスポーツ等を促進すること。
(7)著作権に関する法律に従い、個人の著作権を活用して障害者のために事業を行うこと。
(8)障害者に政府の有形資産等を活用させ、障害者の生活の質の向上促進をすること。その場合、手数料は関係法律により免除して貰う。
(9)本法に基づき事務局が委任する事項。
② 第1項(3)から(9)までの行為は事務局が規則で定める基準、手続きおよび条件に従うものとする。

第20/3条 本法に基づく障害者生活向上促進に資するため、障害者サービスセンターを設立する。
② 地方自治体も第1項の障害者サービスセンターを自身の予算で設置することができる。
③ 設置、廃止、団体の類別、運営基準および障害者サービスセンターの管理運営者の資格は委員会が定める基準、手続きおよび条件に沿うものとする。当該センターの資金面の援助は社会発展・国民安寧大臣が定める規則によるもととする。また、委員会が定める基準により基金からも援助を受けられる。

第20/4条 障害者サービスセンターは以下の権限を有する。
(1)障害者の問題を調査、足跡をたどり、責任を持つ地域でのサービスに役立つ資料を編纂すること。
(2)障害者の要請および政府関係機関の定めにより、権利と利便、支援いついての情報を収集し、提供すること。さらに、障害者の権利、利便に必要なことを助言し、支援すること。
(3)障害者に代わり、本法による障害者の権利と利便について要請すること。
(4)障害者の生活が十分にできるよう支援すること、職業の訓練を行うこと、生活上の能力回復、および職業のあっせん。
(5)障害者の個人として必要な器具、道具を援助すること。
(6)障害者に支援を供し、障害者には適切な保護、看護が必要と理解する人と共同して、選別、移送すること。
(7)障害の類別により障害者を支援するための責任を持ち、権限を持っている政府関係機関と共同して障害者を援助すること。
(8)本法による権利と利便の足跡をたどり、評価すること、および障害者の生活について報告すること。
(9)本法もしくは他の法律の定め、または委員会、事務局が委任する範囲で行うその他の義務を履行すること。
② 障害者へのサービス提供は、障害者サービスセンターが委員会の定める基準により実行する。
③ 障害者サービスセンターから要請があった場合、審査し、実行する責任がある政府機関は障害者の保護を重視して、同センターが事務局へ報告して、事務局が分析して権限に従って履行するように配慮しなければならない。
④ 障害の類別ごとにセンターの権限は委員会が規則で定める。

第21条 障害者の生活向上を促進するため、本法の趣旨に沿って地方自治体は条例、規則、告示等を制定しなければならない。
② 第1項を実行するため、地方自治体は自身の予算を編成して地方自治体障害者サービスセンターを設立することができる。この場合、基金の設立、基金の管理、支出の承認には、地方自治体が委員会の規則を準用することができる。

第22条 政府関係機関は障害者の生活向上促進に直接的に責任を果たさなければならない。

第23条 事務局内に「障害者生活向上促進基金」を設立しなければならない。その目的は障害者を保護し、生活を向上させること、障害者の福祉、障害の回復、教育、生活を支援することにあり、公平平等に障害者関係民間団体の活動を支援することも含まれる。

第24条 基金は以下によって構成される。
(1)資産、権利、負債、予算および1991年障害者能力回復法に基づく障害者の回復基金内の収益で、第42条により移管されたもの。
(2)政府予算で、障害者生活向上促進に十分なものとして編成されたもの。
(3)基金の目的を支持するために寄付された資金もしくは資産。
(4)宝くじもしくは事業から得られる収益
(5)第34条により、使用者もしくは事業所持主から納付された資金
(6)基金の資金、資産から生じた利息
(7)販売、投資、基金の資産からの利潤
(8)基金のものとなった資金もしくは資産。または基金が法律もしくは法律行為により受けたもの。
(9)法律で定められた障害の原因となった商品およびサービスにかかる租税の一部
(10)その他の収益
② 第1項の資金および資産は国庫収入として納付する必要はない。
③ 寄付として基金の収入となった資金もしくは資産は、寄付者が法律の定めにより租税を減税されるか免税される。

第25条 基金管理小委員会を設置する。社会開発・人間安寧省次官を委員長とし、内務省代表、労働省代表、教育省代表、保健省代表、予算局代表、中央会計事務所代表、委員会が任命した学識経験者9人で、この中に障害者団体の代表が少なくとも7人必要である。管理監督者が小委員で秘書長でもある。

第26条 基金管理小委員会の権限は以下の通りである。
(1)基金の管理。投資活動、利益の追求を含み、委員会が財務省の同意を得て定めた規則に従い運営すること。
(2)支出の審査と許可、事業の許可、支出限度の許可、および支出の報告で、障害者の生活支援と障害の類別によって小委員会、県障害者生活向上促進委員会、もしくはその他の小委員会が定めた障害者生活向上促進に関する計画もしくは事業を支援すること。
(3)委員会に対する財政状態および基金の管理状況の報告で委員会が定めた規則によるもの。
②(2)の実行について基金管理小委員会は、県の障害者生活向上促進基金小委員会に委任して代行させることができる。

第27条 タイ国類別障害者協会および類別障害者協会は、基金の管理、事業の費用は基金の支援を受けられる。その基準と手続きは委員会が規則で定める。

第27/1条 民間団体は基金から受けた補助金は、国税法典の定めにより租税が免除される。

第28条 基金の入金、出金、資金保管および債務をゼロにすることは、財務省の同意を得て委員会が定めた規則に従うものとする。

第29条 基金管理小委員会は、年度末から120日以内に貸借対照表を監査人に送付しなければならない。
② 国家会計検査院は、基金の毎年度の会計を検査し、基金の会計検査の結果を委員会に報告しなければならない。

第30条 基金事業足跡評価委員会を設置する。委員長および学識経験者5人が参加し、全部で7人の構成である。委員会が、有識者、経験者、財政専門家、評価専門家および障害者生活向上促進専門家から選任する。すなわち、この人員の中に評価の専門家2人、第19条の基づく障害者身分証明証を有する障害者から少なくとも1人が委員となる。社会開発・国民安寧省副次官で次官が委員として委任して委員および秘書長となる。
② 第1項による委員は補助金を受けている団体の代表であってはならない。

第31条 基金事業足跡評価委員会の権限は以下とする。
(1)基金の事業の足跡の検査および評価。
(2)委員会に対する意見具申とともに業績の報告
② 基金事業追跡評価委員会は業績評価のため書類もしくは証拠を個人から徴するか、当該人を召喚して事情を証言させることができる。

第32条 第7条、第8条、第9条、第10条および第11条第3項の規定を、第25条による基金事業足跡評価委員会の任命、退任、および第25条の会議および第30条の基金事業業績の評価に準用する。

第33条 障害者生活向上促進のため、使用者もしくは事業所持主および政府関係機関は障害者を作業の状況により通常労働者の一定割合の障害者を雇用しなければならない。労働大臣は、省令により使用者、事業所持主および政府関係機関が雇用すべき人数について省令を公布しなければならない。

第34条 使用者もしくは事業所持主が、第33条で定めた人数の障害者を雇用しなかった場合、第24条(5)で定めた金銭を基金へ納付しなければならない。労働大臣は、使用者もしくは事業所持主が納付すべき金額を省令で定めなければならない。
② 使用者もしくは事業所持主が第1項により納付すべき金銭を納付しない場合、納付が遅延している場合、納付金額が全額でない場合、納付していない金額について、年率100分の7.5の利息を納付しなければならない。
③ 使用者もしくは事業所持主が障害者を雇用するか、もしくは第1項により納付金を納付した場合、障害者へ支給した賃金もしくは基金へ納付した金額の100分比で租税の減税措置が受けられる。詳細は省令で定める。

第35条 政府関係機関が第33条に反し障害者を雇用しない場合、または使用者もしくは事業所持主が第33条に反し障害者を雇用しない場合で、かつ、第34条に反し基金へ金銭を納付しない場合、当該政府関係機関、使用者もしくは事業所持主は、商品、もしくはサービスを販売する権利を拠出するか、臨時に雇用するか、もしくは特例としてサービスを請負わせるか、職業訓練をするか、もしくは器具等便利品を提供するか、手話通訳を手配するか、もしくはその他の支援を障害者もしくは保護者に提供することができる。この場合、委員会が規則で定める基準、手続きおよび条件に従うことが必要となる。

第36条 管理監督者は、第34条に基づき金銭を納付義務のある金銭を納付しない使用者もしくは事業所持主の資産を差押える命令を文書で行うことができる。
② 第1項の資産差押え命令は、文書による警告書を配達証明付き書留郵便で送達し、当該人が受取った日から30日より少なくない期限で定めた期間内に履行しなかったときに命令を発出できる。
③ 第1項の資産差押えの基準と手続きは、社会開発・人間安寧大臣が定めた規則に従うものとする。この場合、民事訴訟法典の基準および手続き準用する。

第37条 社会開発・人間安寧大臣、交通通信大臣および内務大臣は、省令を公布して、状況により器具、便利品、もしくは建物内、場所内、車両内、輸送サービス、その他の公共施設を整え、障害者が便宜を享受できるようにしなければならない。
② 建物、場所、車両、輸送サービス、その他の公共サービスの持主は、器具、便利品、第1項のサービスを整えた者は、法律により費用合計の100分比で租税の免税を受けることができる。

第38条 使用者もしくは事業所持主で、当該事業所の労働者数の100分の60以上の障害者を雇用し、雇用期間が租税年度の180日を超えた場合、租税免税の措置が受けられる。

第39条 事務局は、第33条、第34条および第35条につき実行したこと、実行しなかったことを公衆に年に少なくとも1回公報しなければならない。
② 政府もしくは政府関係機関が、利権、投資奨励、表彰、名誉、賞、勲章その他の権利を、使用者もしくは事業所持主に与える場合、第1項により公報したことを活用すること。

第40条 第14条の担当官の命令を履行しない者は、5千バーツ以下の罰金に処する。

第41条 1991年障害者能力回復法に基づく障害者身分証明証は本法第19条に基づく障害者身分証明証とみなす。

第42条 1991年障害者能力回復法に基づく障害者能力回復基金による全ての資産、権利、負債、補助金および収益は、本法による障害者生活向上促進基金へ移管される。
② 児童、青少年、不遇者、障害者および高齢者福祉保護事務所に属している障害者振興保護事務所の予算および人員、および社会開発・人間安寧大臣が官報で公布した告示は、国家障害者生活向上促進事務所へ移管される。

第43条 本法による国家障害者生活向上促進委員会が設置されるまでの間、1991年障害者能力回復法による障害者能力回復委員会が、本法が施行される日までその職に就いており、新しい委員が任命されるまでの期間、本法による国家障害者生活向上促進委員会の職を勤めること。その期間は本法施行の日から180日を超えないものとする。

第44条 1991年障害者能力回復法に基づき公布された全ての省令、規則、告示もしくは命令は本法の規定に反しない限り、本法による省令、規則、告示もしくは命令が公布されるまで有効である。

第45条 社会開発・人間安寧大臣、交通通信大臣、情報技術大臣、内務大臣、労働大臣および保健大臣は本法を保護し、各省の大臣が担当官を選任し、省令、規則もしくは告示を公布し、各省の公務に関係がある部分について本法の執行に勤めること。
② 省令、規則もしくは告示は、官報で公布されたとき施行される。

(おわり)