ニュース 37号 (200518)

SME MULTI CONSULTANT ニュース37号(200518)

タイの法令の新しい話題を簡潔にまとめ、月一回のペースで送信いたします。(西暦 = 仏暦 − 543)

1.タイ政府がコロナ対策非常事態宣言(+夜間外出禁止令)を200531まで延長(200511~200514更新分):

200325付けでプラユット首相が宣言し、同日付け官報で公示され、200326から200430の期間施行されている「(仏暦2548年 非常事態下の行政統治にかかる勅令 第5条に基づく)タイ全国を対象とする非常事態宣言」と、「(仏暦2548年 非常事態下の行政統治にかかる勅令 第9条に基づく)施行規則第1号」については  SME MULTI CONSULTANTニュース22号をご参照下さい。また、200531まで非常事態宣言(+夜間外出禁止令)が延長された「(仏暦2548年 非常事態下の行政統治にかかる勅令 第9条に基づく)施行規則第5号」については  SME MULTI CONSULTANTニュース33号をご参照下さい。

200312付け「内閣府通達第76/2563号」により設立された「ศูนย์บริหารสถานการณ์การแพร่ระบาดของโรคติด
เชื้อไวรัสโคโรนา 2019 (โควิด – 19): Center for COVID-19 Situation Administration、タイ政府COVID-19対策本部(CCSA)は、200325付け官報で公示された「(仏暦2548年 非常事態下の行政統治にかかる勅令に基づく)特別執行機関設立にかかる総理大臣通達 第2563/5号」により、そのまま新型コロナウィルス(COVID-19)の非常事態に対応しています。CCSAでは、200325から内閣府広報局テレビ(NBC)、マスコミ公社テレビ(MCOT)やラジオの生放送だけでなく、直管のフェイスブックやユーチューブ等のビデオオンデマンドも活用して1回1時間程度の直接情報公開を行い、毎日2~3回更新しています。タイ語ですが一部は英語でも広報されています。

例:200514タイ政府COVID-19対策本部(CCSA)政策説明・進捗報告(内閣府広報局ユーチューブ)

日々の政策説明・進捗報告のポイントは下記のとおりです(200510までの分はSME MULTI CONSULTANTニュース36号をご参照下さい)。

200511 タウィーシンCCSA報道官(精神科医師):タイ国内の新型コロナウィルス(COVID-19)発生状況は感染者3,015人(うち新規感染6人)、回復2,796人、治療中163人、死亡56人。累積感染者3,015人の内訳は、首都圏1,702人、中部383人、南部725人、北部94人、東北部111人。全世界累積感染者数418万人、死者数は28.3万人。帰国タイ人の空路受入れ(14日間隔離観察)は本日、インドから219人、日本から71人。明日、ロシアから99人、ブータンから1人、アメリカから200人だ。国境と各県の検疫施設の200403~200510稼働実績は、隔離観察16,331人、帰宅済み6,821人、陽性確定90人。規制緩和対象事業者に対する200510の巡回監視の結果、分かった条件違反率は、全国18,512ヶ所のうち449ヶ所(2.37%)が条件違反していた。条件違反率は初日(200503)の4.88%から2.37%まで徐々に減少中。ある住民の真心から発生し、SNSで拡散され、瞬く間に全国津々浦々、街角のあちこちに自主的に設置された「(無人の棚で食料品等を寄付し合う)助け合い棚(日除け雨除け付き棚に即席めんや缶詰、様々の食料品などを置いて、必要なだけお持ち下さい、いつも誰かが補充してます方式)」は、善行功徳と物々交換を兼ねており、新しいタイの住民文化として進化しつつある。せっかくの「助け合い棚」がコロナ感染源にならないよう、「ヒトの目につきやすい場所に設置し、設置者や利用者による衛生管理」することを提唱する。お互いさまの精神を皆で守っていこう。

200511 ブンヤリット商務事務次官:農業従事者支援策では先に「農業・農協銀行を介して農業従事者一人あたり5千バーツ×3ヶ月給付措置」や「農業従事者の借入債務支払い猶予措置」などが発表されている。さらに商務省としても農業保険を運営している。これは米、パーム油、天然ゴム、キャッサバ、飼料用トウモロコシの主要5品目を対象に政府基準価格を設定している。今年の農作物価格相場は米、天然ゴム、キャッサバ、飼料用トウモロコシで市況が上向いているが、パーム油はコロナ危機の影響を受け需要が減少、市況も下がっている。このように政府基準価格に対して市況が下落しても、農業保険から差額が農家に補填される仕組みである。なお、パーム油については、タイ国発電公社(EGAT)がバイオ燃料として適正価格で買い付けを発表、価格維持に貢献している。果物ではマンゴーの輸出時期がコロナ危機と重なり、貨物便減便の打撃を受けた後、タイ郵政が打ち出したオンラインフルーツ全国宅配サービスで国内消費を喚起している。今後、マンゴスチン、ランブータンなどが続く。空港(現在国内線のみ)やガソリンスタンドにもフルーツコーナーを設置して応援する。なお、一般の流通市場で扱いきれない各地の農水物産9億バーツ規模で都県商務局が幹事となって物々交換するプロジェクトを進める(例:A県の果物とB県の魚介類を等価交換した上で相手県内で流通)。また、空路が厳しく制約される中、ラオス・ベトナム経由、陸路での中国向け農作物商品輸出の物流ルート開拓も進めている。200507にはマレーシア国境パダンベサール税関がタイ産果物輸入通関を再開したところだ。コロナ危機で厳しい庶民の懐事情を支える全国商務局の物産流通キャンペーンや民間協力による値下げキャンペーンも敢行。例えばセブンイレブンでは調理済み冷凍食品(ガパオライスなど)が32バーツから20バーツに値下げ、サハグループの即席めんマーマーカップが13バーツから10バーツに値下げした。

200512 タウィーシンCCSA報道官(精神科医師):タイ国内の新型コロナウィルス(COVID-19)発生状況は累積感染者3,017人(うち新規感染2人)、回復2,798人、治療中163人、死亡56人。全国77都県のうち、最初から今までの感染者がゼロは9県だが、過去28日間の新規感染者ゼロも50県に達した。全世界累積感染者数425万人(タイは3,017人で66位)、死者数は28.7万人。韓国、ソウルのクラブ事件では感染者94人に拡大、行動規制緩和の揺り戻しであり、タイも用心しなければならない。タイ厚生省医療局の集計で200510現在、人口百万人当たりのPCR検査数(感染率)はイタリア41,558人(8.68%)、シンガポール29,763人(13.29%)、米国27,025人(15.11%)、英国25,493人(12.45%)、韓国12,941人(1.63%)、マレーシア7,930人(2.59%)、タイ4,294人(1.05%)、台湾2,821人(0.66%)、ベトナム2,683人(0.11%)、日本1,677人(7.39%)、フィリピン1,494人(6.62%)、インドネシア580人(8.86%)。昨夜の夜間外出禁止令では違法外出、感染危険行為ともに減少。

200512 プラユット首相(CCSA代表):本日の閣議で、全員が無事再会できたことを喜んでいる。治安を乱す活動については、治安当局に任せてある。世論調査で活動規制継続の指示者が88%を占めたと報道された件、政府は関与していない。COVID-19対策の感染防止策のための活動規制面では、新規感染者数を抑える公衆衛生上の指標こそが判断基準である。この点、感染防止対策の効果が出ていると同時に、国民生活が犠牲になっている点も重視している。特に観光・サービス部門はタイの産業構造上重要であり、単純に規制を長期化すれば同産業界が壊滅してしまう。防疫の数字も注視しつつ、活動規制の緩和も第2次、第3次と進めていく。タイ航空の経営危機については、まだ閣議で議論する段階ではない。関係者が再建計画を立て、運輸省で精査して決定して初めて閣議、これが順番なので現時点で先行報道しないでほしい。2万人の組織であり、当然に経営再建すべきである。COVID-19国債発行では、2021、22年に経済社会復興するための予算も組んでいる。今、話題の住民運動「(無人の棚で食料品等を寄付し合う)助け合い棚」では、施す者と施される者が善意で繋がっている、そこを切るような不道徳行為はタイ人として恥ずべきであり看過できない、厳に慎んでいただきたい。経済支援策で現金給付しているのは政治目的ではなく、生活困窮者の救済のためだ。民間でも恵まれている方々が、そうでない方々を守って下さることに感謝する。政府も努力するが全て法令遵守しなければならないのでご理解を。タイのニューノーマルとなった慈愛・布施・思いやりをもって国民全員が生き残れるよう助け合っていくことを切にお願いする。

200512 トッサポン国家経済社会開発庁長官:COVID-19対策で1兆バーツの国債発行し、6割を国民生活支援、農家支援等に充てているが、それだけではない。残りの4割が経済社会復興予算となり2021、22年に支出する。従来のタイは数量重視の輸出促進・観光産業で外貨を稼ぐことに傾倒していたが、このたびのCOVID-19危機から学んだ結果、新たに三つの柱で経済社会復興していく政策である。タイの未来のため、①タイが有利な分野である農産物加工品・食品産業の進化、②数量ではなく質を重視し、自然と共生できる高付加価値の医療・観光産業への進化、③地域社会経済の強化と地区レベル基礎インフラ整備、この三つをポストコロナ時代のタイ経済社会復興の起爆剤として推進していく。

200513 タウィーシンCCSA報道官(精神科医師):CCSA発足以来、初の新規感染ゼロという嬉しいお知らせ。タイ国内の新型コロナウィルス(COVID-19)発生状況は累積感染者3,017人(うち新規感染0人)、回復2,844人、治療中117人(生後1ヶ月から97歳まで、平均39歳)、死亡56人。全世界累積感染者数434万人、死者数は29.2万人。帰国タイ人の空路受入れ(14日間隔離観察)は本日、ウクライナから13人、フィリピンから171人、インドから129人。明日、ドイツから80人、バングラデシュから197人だ。一方、陸路では本日、マレーシアから328人、ミャンマーから4人、ラオスから6人、カンボジアから6人が帰国。規制緩和対象事業者に対する200512の巡回監視の結果、分かった条件違反率は、全国23,575ヶ所のうち0ヶ所(0.00%)が条件違反していた。条件違反率は初日(200503)の4.88%から減少し続けてゼロに達した。もう特別なことではなく、ニューノーマルとして定着したと言えよう。

200513 ナロン国家仏教庁長官:COVID-19の感染拡大を受けて、全国77都県の914寺院内で一日あたり274,000人を対象に無料給食サービスを展開している。行政+ボランティアの連携による生活困窮者向け社会福祉サービスであるが、COVID-19感染防止対策は厚生省の基準で徹底して行っている。敷地に余裕がある寺院ではボランティアが栽培した野菜が無料給食サービスに使われることもある。外国のタイ仏教寺院でも同様のサービスを行っている。仏教寺院において実施されているこのような活動は、ポストコロナ時代のタイ人の人生観に啓示を与えるだろう。それは思いやりであり、足るを知るということでもある。タイ国仏教界最高指導者、各都県知事、関係各位にお礼申し上げる。普段なら信者が仏教寺院の僧に供物をささげる順序だが、このような災厄に見舞われたとき、今度はお寺が困窮者を支援する。人は生まれていつか死ぬ。生きている間にできることは助け合うことだ。

200514 タウィーシンCCSA報道官(精神科医師):タイ国内の新型コロナウィルス(COVID-19)発生状況は累積感染者3,018人(うち新規感染1人)、回復2,850人、治療中112人、死亡56人。第2次行動規制緩和に向けた良い兆候である。厚生省医療局の調べで、2019年比で2020年のインフルエンザ感染者数が大幅に減っているのはCOVID-19防疫活動の副産物だ。全世界累積感染者数442万人(タイは3,018人で68位)、死者数は29.8万人。韓国、ソウルのクラブ事件では感染者さらに拡大して131人に(まだ2,000人の感染可能性者が韓国政府の呼び出しに応じていない)。油断大敵である。

「仏暦2548年 非常事態下の行政統治にかかる勅令 第9条に基づく施行規則第7号(200515官報公示、200517施行)」

COVID-19感染拡大防止のためタイ全国で(22:00が1時間短縮の)23:00~04:00の夜間外出禁止、百貨店・ショッピングセンター(飲食店含むが酒類販売禁止)の営業再開などの活動規制追加緩和措置。詳細は次号掲載。

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*当事務所の対策状況:
コロナウィルス(COVID-19)対策のため小社では当面の期間、下記のとおり万全対策を行っております。お客様各位のご協力を賜り、まことにありがとうございます。

お客様対応はテレビ会議・eメール・電話に「全てを切り替え済み」です(対面式の会議は当面の間、自粛させていただきます)。

しばらくご不便をおかけすることなり、誠に恐縮に存じますが、一致協力してこの難関を突破して参りましょう。

*お知らせ:
当事務所では在タイ日系企業向けに、社会保険(失業またはCOVID-19による一時帰休)補償給付申請の相談/支援業務を日本語とタイ語で行っております。

以上です(上記は作成した時点でのご参考情報です。実際の運用の際は再度ご確認のほどお願いいたします。なお、西暦 = 仏暦 – 543です)

御社のご盛業を!日タイ経済産業連携と両国の永続的な友好関係を祈念して!

SME MULTI CONSULTANT CO., LTD.

川島和士 (KAZUSHI KAWASHIMA)