icon-anchor ニュース 14号 (190307)

SME MULTI CONSULTANT ニュース 14号(190307)

タイの法令の新しい話題を簡潔にまとめ、月一回のペースで送信いたします。(西暦 = 仏暦 − 543)

1.憲法裁判所がタクシン派第二政党解党判決: 

先月上旬、タクシン派のタイ国家維持党(タイ愛国党に次ぐ第二政党)が「 (かつて外国人と婚姻したことにより王室典範に基づき王室籍から離脱していた)ウボンラット王女を首相候補に擁立する」との届出を選挙管理委員会に提出しましたが、190208に緊急公示された官報で、ワチラロンコン国王陛下の「国王御示(タイ王国歴史上、絶対王制時代からの最高法令であるプララーチャオーンカーンの意)」が発布されました。その御趣旨は、「たとえ王女殿下が王室典範に基づき王室を離脱なさったにせよ、王女殿下がシーナカリン王太后陛下の孫君であり、プミポン国王陛下とスィリキット王妃陛下の姫君であり、ワチラロンコン国王陛下の姉君であり、すなわち王族の一員であること、さらには王女殿下が国王の王事行為の代行者として毎日ご尽力なされていることが、タイ王国の伝統文化に照らしても、歴代の憲法に規定される国王の立場が政治の上位にあり不可侵なることと照らしても、王室の一員を政治の場に関連付けることこれ甚だ不適切なることは極めて自明である」とされています。

 

これを受けて190211、選挙管理委員会は「ウボンラット王女殿下を首相候補として擁立するという同党の届出を受理しない」ことを発表しました。選挙管理委員会は、その週のうちに「このような行為は国王を元首とする我が国の立憲君主制の統治体制に対する重大な敵対行為である」として憲法裁判所に対し、「同党の解党審査請求」を行いました。そして本日(190307)、憲法裁判所は「同党の解党判決」を言い渡しました。これにより190324に行われる投票に向けて200人規模の立候補者を立てていた同党は消滅、同党執行部の役員は10年間の選挙活動禁止となりました。役員以外の立候補者も別の政党への異動手続には90日を要するところ、不在者投票日まで10日、本投票日まで17日しかないことにより今回の総選挙の被選挙権が事実上消滅しました。

 

なお、新憲法と新選挙法令により、上院の定員250人は全員が任命制であり、下院の定員500人は選挙制ですが、前回の総選挙(2014年)に比べて選挙区の定員を減らし、代表区の定員を増やす設定となっています。軍事政権側の政党、国民統治力党は次期首相候補としてプラユット現首相を擁立しています。

 

以上です(上記は作成した時点でのご参考情報です。実際の運用の際は再度ご確認のほどお願いいたします)


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川島和士 (KAZUSHI KAWASHIMA)