icon-anchor 新制度(2015年1月1日以降申請分から適用)、業種表

タイ国投資委員会(BOI)のあらまし(2015年1月1日以降申請分から適用)

Ⅰ 投資奨励法とBOIの役割、組織(租税、租税外の特典による新規産業投資の奨励)

BOI(Board of Investment)は、1977年投資奨励法に基づく委員会であり、法では総理大臣が委員長、工業大臣が副委員長、その他の委員は関係経済閣僚のほか、タイ国工業連盟などの民間委員、顧問で構成される。

その役割は、1962年産業投資奨励法を引き継いだ1977年投資奨励法(和訳は付録を参照)により要約すれば以下の通りである。国内、海外からの案件を同等に扱っている。またタイ国から海外への投資も促進している。

(1)投資奨励の政策策定(法の範囲内であればその内容は法により権限が委譲されている。従来2000年8月1日付BOI告示1号の奨励策により運用され、一部経過措置が設けられていたが、2015年1月1日以降に申請された案件は従来と異なる特典が付与されている。。

(2)奨励申請案件の適格性を審査し、奨励特典(インセンティブ)の付与すること。
(3)その他産業投資奨励のために必要な事業

そして、新規事業について奨励特典として、法人所得税減免税、輸出製品用原材料輸入税免税、機械・設備輸入税の減免税、外国人専門家・技術者の就労特別許可、土地保有許可の特典を付与することによる産業の振興を行っている。

奨励特典は原則として新規に始める事業に対して与えられる。
投資委員会の業務執行機関としてBOI事務局があり、工業省に属する。政策立案、審査事務、奨励された事業の管理、その他産業投資奨励のために必要な幅広い事業の実施に当たっている。

組織は以下の通りであるが、案件の審査、認可後の行政サービス、監督は組織図の通り業種別に分けて行っている。

この組織の中で投資案件の審査、機械・原材料の審査、監督、相談などはInvestment Promotion Bureauを以下のように4部門に分けて担当しているので、申請から認可、その後のアフターケアーまで1箇所で行われ、投資家の利便をはかっている。

Investment Promotion Bureau  1(農水産、食品)

Investment Promotion Bureau 2 (金属、金属製品、機械・設備、輸送機器)

Investment Promotion Bureau 3(エレクトロニクス、電気機器)

Investment Promotion Bureau  4(化学、紙、プラスチック、サービス、公共施設)

日本における事務所

東京(107-0052東京都港区赤坂2-11-3福田ビルWEST 8階)

Tel:03-3582-1806  Fax:03-3589-5176

大阪 (541-0056大阪市中央区久太郎町1-9-16バンコク銀行ビル7階)

Tel:06-6271-1395  Fax:06-6271-1394

その他の特別チーム

BUILD (BOI Unit for Industrial Linkage Development)

(企業相互間の部品供給、合弁の促進、紹介など)

Foreign Expert Services Division

(外国人専門家、技術者の入国、外国人就労許可取得支援)

Tel:02-209-1100 Fax:02-209-1194

所在地:One Start One Stop Investment Center(OSOS)

18th Floor, Chamchuri Square Building

Phayathai Rd.,Pathumwan, Bangkok 10330

(注:OSOSにはBOI事務局のほか各省局の事務所があり、投資家はこの1か所で用が足りるよう配慮されている)

以上のほかに、BOIの奨励を受けるためには、奨励申請から機械の輸入、原材料の輸入などたくさんの事務が待ち受けているので、BOIではInvestor Club Association という団体を設け、企業への窓口事務の一部を処理するほか、事務手続きに関する情報をテーマに分けて、タイ人スタッフのために講習会(有料)を頻繁に開催しているので、準備期間の段階で雇った秘書を講習会へ出すことは非常に重要なことである。

Investor Club Association Tel:02-936-1429 URL:http://www.ic.or.th/

Ⅱ BOIの奨励特典(租税上の特典は高度な業種を優先している)

BOIの奨励特典はタイ企業、外資系企業の区別はなく、平等である。タイの産業促進をはかるため、新規に始める事業を奨励するものである。奨励を希望する場合、その事業が奨励対象業種であることが必要で、該当すればBOIへ申請し、審査を受けたあと認可を受けることになる。その結果特典と特典を受けるための条件が提示される。

奨励は事業単位で与えられるが、事業の主体は個人では許されず、法人であることが求められる。従って一つの法人で、事業単位毎に奨励を受けることができる。なお、BOIは新規に始める事業を促進するので、既に操業している事業は奨励しないことに注意されたい。
案件審査の基準は、タイの経済発展、技術向上に役立つことが求められているが、1987年からは産業の地方分散政策が導入され、首都のバンコクから遠くへ行くほど特典が厚くなる措置をとっていた。しかし、タイの産業発展が相当のレベルに達したことにより、2015年1月1日以降の案件7については地域別の奨励策は廃止し、高度な技術を要する産業をAとBに分け、レベルにより法人所得税の免税期間を3年から8年まで免除することに変更した。またAは重要度によりA1からA4まで4種類に分け、BはB1とB2の2種類に分けている。

どの業種が奨励対象となり、AとBのどの特典が付与されるかは、BOIの業種表を参照されたい。

Ⅲ 業種別の税制上特典

以下の通りであるが、機械の輸入税はB2を除き全ての業種で免税、輸出用原材料の輸入税は全ての業種で1年間免税(延長可能)。

A1 法人所得税免税期間 8年間(上限なし)(注)

(注)免税期間中にかかわらず、その累積免税額が発足当初の投資額(土地代、運転資金を除く)に達したとき免税期間内でも免税処置を打切る上限を設けているが、上限なしとは、免税期間内にフルに免税することを意味する。

A2 法人所得税免税期間 8年間(上限あり)

A3 法人所得税免税期間 5年間(上限あり)

A4 法人所得税免税期間 3年間(上限あり)

B1 法人所得税免税なし(機械の輸入税免税あり)

B2 法人所得税免税なし(機械の輸入税免税なし)

Ⅳ 税制外の特典

(1)外国人出資比率が49%を超えても土地所有を認める

土地法では、外国人または外資が49%を超えるか外国人株主数が全株主数の半数を超える企業には、一般的に土地所有を認めていないが、認可事業用には所有を

認めている。 

(2)外国人就労許可

IEATの場合も同様、通常の労働許可より簡便な方式により、別枠である。一般の場合、は複雑で審査が厳しいので、IEAT,BOIの簡便な方式は重要な特典の一つである。

Ⅴ BOIの外資政策(2000年8月から外資規制は原則としてなし)

「外国人事業法」では、特にサービス産業への参入には規制があるが(製造業は原則100%外資でも規制されない)、BOIの認可事業を営む企業の場合は、この規制とは関係なくBOI独自の外資政策がとられている。
従来、BOIは奨励対象業種の内、農業、漁業、鉱業、サービス業については、原則として51%以上のタイ資本を求め、製造業について第3地域は無条件に外資100%、第1,2地域については、輸出比率により外資の規制を設けていた。すなはち、輸出80%以上の場合は外資100%、輸出50%以上の場合は外資過半数を認め、輸出が50%以下の場合はタイ資本を51%以上入れることを求めていた。
2015年1月1日以降の申請案件については、法第1表については51%以上をタイ国籍者が保有することとされ、第2表と第3表については原則として外資制限はないが、その他の法律で規制されておればそれに従わなければならない。

 

2015年1月17日更新(元田時男)

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