icon-anchor 「2017年改正」1977年投資奨励法

「2017年改正」1977年投資奨励法

改正:1991年、2001年、2017年
2017年10月16日翻訳:元田時男

 

第1条 本法は「1977年投資奨励法」と称する。

第2条 本法は官報で公布した日の翌日から施行する。

第3条 下記の法律は廃止する。

(1)1958年11月29日付革命団布告第31号
(2)1972年10月18日付革命団布告第227号

その他全ての法律、規則及び細則は、本法の規定に関係し又は本法の規定に反し、もしくは矛盾する限り、本法によって代えられるものとする。

第4条 本法において、

「奨励申請者」とは、本法の規定に基づき奨励認可を申請する者をいう。
「披奨励者」とは、本法の規定に基づき奨励証書を取得した者をいう。
「機械類」とは、奨励を受けた産業活動に必要不可欠な機械、および工場建設に必要不可欠な機械であって、構成部分、工具、および構造物など、工場として組み立てられる資材を含む。
「委員会」とは、投資委員会をいう。
「委員」とは、投資委員会の委員をいい、投資委員会の委員長と副委員長を含むものとする。
「諮問委員」とは、投資委員会諮問委員をいう。
「長官」とは、投資委員会長官をいう。
「事務局」とは、投資委員会事務局をいう。
「担当官」とは、本法の施行を目的として工業大臣から任命された者をいう。

第5条 工業大臣は本法の施行に関する管理責任を負い、その施行に当たる担当官を任命する権眼を有する。

第1章  委員会、諮問委員および担当官

第6条 首相を委員長、工業大臣を副委員長とし、その他首相が適格者として任命する10人を越えない委員および長官から成る投資委員会をる委員会は本法に基づく権限を与えられるものとする。
② 首相は以上の他に、5人を超えない適格者を委員会の諮問委員として任命することができる。

第7条 委員会の委員または諮問委員の任期は2年とする。
② 委員または諮問委員の任命が、当該委員または諮問委員の在任期間中に行われる場合は、 委員の交替か補充であるかを問わず、前委員または前諮問委員の残余任期の期間中、その職に就くものとする。
③ 第1項の任期が満了したとき、新しい委員または諮問委員が任命されるまで、退任する委員または諮問委員はその職務を継続するものとする。
④ 退任した委員または諮問委員は、再任を妨げない。

第8条 第7条第1項に基づく任期満了による退任とは別に、委員または諮問委員は次の理由に基づいて退任となる。

(1)死亡
(2)辞任
(3)首相による罷免
(4)破産者となったとき
(5)成年被後見人、被保佐人の宣告を受けたとき
(6)最終判決で禁固刑を受けたとき。ただし、軽犯罪または過失犯罪の場合を除く。
② 第1項に基づいて、委員または諮問委員が空席になるときはいつでも首相はその空席を補充するために他の者を任命することができる。

第9条 委員会の委員長は委員会の会議を召集するものとする。
② 委員会の会議において、委員総数の2分の1以上の出席をもって定足数とする。
③ 委員長は会議の議長を勤めるものとする。 委員長が会議に欠席するか、または出席できないとき、副委員長が会議の議長を勤めるものとする。 副委員長が欠席するかまたは出席できないときは、出席した委員の中から議長を互選するものとする。
④ 会議の決定は過半数による議決によるものとする。
⑤ 採決に当たっては、それぞれの委員が1票を有するものとする。賛否同数の場合は、議長が票 決権としてさらに1栗の議決権を有するものとする。

第10条 委員長がその職務を執行することができないときには、副委員長がその役を勤めるものとする。委員長および副委員長がその任務を執行することができないときは、長官が会議を招集し、委員の互選で委員長代行を決めるものとする。

第11条 本法に基づく任務の執行にあたって、委員会は、特定の任務を執行するための小委員会の任命や、証言、説明、助言または意見を求めるための関係者の召喚などに関する権限を、事務局に委譲することができ、または、小委員会を設立して権限を委譲することができる。
② 小委員会の会議運営については、第9条の規定を準用する。
③ 第1項の特定の任務を事務局または小委員が完了したときは委員会へ報告しなければならない。

第11/1条 本法の目的に沿って投資奨励の効果を評価するため、さらに被奨励者に与えられた恩典を適切、明瞭、透明化するため、委員会は少なくとも2年ごとに第三者により評価させるようにし、事務局はその報告を委員会に提出すると同時に一般に公開しなければならない。
② 第1項による投資奨励効果の評価は、委員会が定める基準に沿い国家が受けた経済、社会上の利益、投資奨励の得失を反映するものでなければならない。

第12条 委員または諮問委員、および小委員会の委員は、内閣の定める報酬を受ける。

第13条 事務局は長官が管理し、長官は事務局の運営に責任を負い、工業大臣に対する直接報告の義務を負う。また、副長官をおき、さらに長官を補佐する長官補佐をおき事務を掌握させることができる。
② 長官、副長官、および長官補佐は常勤の文官とする。
③ 事務局は下記の権限、責務を有する。

(1)委員会が決議するか、または委譲する任務の執行
(2)投資環境の広報、および国の経済社会開発および安全保障にとって重要かつ有益な業種への投資の勧誘
(3)投資情報サービスセンターを設置し、投資に関心を有する者および投資家に対して、投資のための投資環境の情報提供、投資準備、合弁相手の発掘その他の便宜の供与を行なうこと。
(4)奨励を申請している事業の審査、および被奨励事業の監督、管理、および評価
(5)投資機会確認のための調査、研究の実施、および投資奨励計画の作成。
(6)国内投資に関する調査と資料収集
(7)本法の目的を実現するためのその他の任務

第13/1条 被奨励事業の調査、監督、評価、機械、原材料の権利と恩典の使用について、事務局は、委員会が定める基準に従って第三者に委託することができる。

第14条 担当官は、必要に応じ、申請書および被奨励者の事業所の構内に就業時間内に立ち入り、構内にいる者に事情をただし、または奨励事業に関する書類や事情を調査をすることができる。
② 担当官が第1項に基づいて立ち入りの調査をする場合は、緊急の場合を除き、申請者または被奨励者に対し書面で、事前に、その旨を通知しなければならない。

第15条 担当官が第14条の任務を執行するとき、関係者に身分証明書を提示しなければならない。

第2章 奨励の申請と認可

第16条 委員会により投資奨励業種として認定される産業は、国の経済社会開発と安全保障にとって重要かつ有益な産業、輸出指向産業、資本集約、労働集約または高度なサービス産業、農産物または天然資源を原料として使用する産業であって、委員会で、国内に存在しないか存在しても不十分な産業または旧式な製造行程に依存していると判断する産業でなければならない。
② 委員会は奨励適格産業の種類と規模を発表するものとし、また、その際に奨励認可条件を指定することができ、それらの条件をいつでも改正または廃止することができる。
③ 委員会は第2項に基づいて奨励を受ける適格産業を、奨励の必要がないと判断するときは、その産業に対する奨励の一時的または永久的な廃止を発表することができる。

第17条 投資奨励を受けようとする者は、事務局に対し、長官が指定する様式、手続、および条件に従って奨励認可を受けたい投資事業を説明した申請書を提出しなければならない。
② 被奨励者は関係法令に従って設立された会社、財団、協同組合でなければならない。
③ 第2項に基づき会社、財団、協同組合を設立する以前に奨励を申請するときは、長官が定める規準、方法、様式に従わなければならない。

第18条 委員会が奨励認可することのできる投資事業は、経済的、技術的に適切な事業でなければならない。 奨励認可に当たっては下記の事項を考慮するものとする。

(1)国内における既存製造業者数とその生産能力、および投資奨励を受けて建設される予定の生産能力と需要予測との比較
(2)奨励を申請している投資事業が、国内で生産され、または組み立てられている産品または製品の市場、および生産拡大に果たす役割
(3)事業で必要とする資本、原材料および労働力、またはサービスなど国内で調達できる資源の量と割合
(4)タイ国のために節約または獲得が見込まれる外貨額
(5)生産工程または組立工程の適合性
(6)その他、委員会が必要、適当とみなす条件

第19条 委員会が奨励認可することのできる投資事業は、公衆の全般的生活および人類と自然の永存のため、環境に及ぼす有害な影響を防除するための適正な対策を含まなければならない。

第20条 委員会が申請者に奨励を認可するのが妥当だと判断するときは、被奨励者が順守すべき事項として、次に掲げる一つ以上の条件を奨励証書に含めるものとする。

(1)資本金の額と出資源
(2)株主の国籍と株主数
(3)製品、生産品およびサービスの種類、および生産・組み立て工程とその能力を含む事業規模
(4)(削除)
(5)労働者、接術者、専門家の国籍と人数
(6)労働者の訓練と雇用
(7)公害防止対策
(8)被奨励事業実施の開始に要する期間
(9)機械類発注に要する期間
(10)機械類の輸入に要する期間
(11)使用終了後の輸入機械類の再輸出に要する期間
(12)(8)、(9)、(10)または(11)の期間の延長
(13)操業開始日
(14)事業の実施と操業に関する報告
(15)外国の技術者、専門家によるタイ人の訓練、研修に関する報告
(16)生産され、組み立てられ、あるいは輸出される製品または生産物が、委員会または他の政府機関が定める規格に合致すること。
(17)生産されまたは租立てられる生産物もしくは製品、または提供されるサービスの流通
(18)(削除)
(19)委員会の定める条件の順守を保証させるために、現金、銀行保証、タイ国政府発行の債券、または委員会が認めるその他の保証を、事務局に預託するための規定
(20)その他、本法に基づく権利および恩典の付与、行使、または管理に当たる事務官に対する便宜の供与に関する事項

第21条 委員会が申請者に対し奨励認可の決定を下したとき、事務局は申請者に対し委員会の決定、および委員会の定めた条件を、決定の日から15日以内に書面で通知しなければならない。
② 申請者は、第1項に基づいて奨励を受け入れる場合は、通知を受け取った日から1カ月以内にその旨を事務局に対し書面で回答しなければならない。
③ 長官は、正当な理由があると認める場合は、第2項の期限を3回まで延長することができるが、1回の延長期間は1ヵ月以内とする。

第22条 奨励申請者は、第21条の回答を済ませた後、事務局に対し、回答日から6ヵ月以内に、長官の指定する様式と手続きに従って、奨励事業の開始時期を報告しなければならない。
② 長官は、正当な理由があると認める場合は、第1項の期限を3回まで延長することができるが、1回の延長期間は4ヵ月以内とする。 長官が期限の延長を認めるときは、その都度、委員会に報告しなければならない。
③ 長官は、申請者が奨励事業に着手できる体制になったと判断したときは、申請書に対し速やかに奨励証書を交付しなければならない。

第23条 奨励証書の様式は委員会が定めるものとする。
② 長官は奨励証書に署名するものとする。
③ 奨励証書の修正には委員会の決定を要するものとする。 長官は修正後の証書に署名後、速やかに被奨励者に交付しなければならない。

第3章 権利と恩典

第24条 委員会は、本法に別段の規定がない限り入国管理法に従って、適当と認める期間にわたって、投資機会の調査、またはその他の投資関連活動を目的とした外国人のタイ国内への入国を認めることができる。
② 入国許可申請は、委員会の定める規則、手続き、様式に従って行う。 委員会は入国許可に際し、適当な条件を付けることができる。

第25条 被奨励者は、本法に別段の定めがない限り、入国管理法に従うことを条件とし、下記の外国人のタイ国内への入国を許可されるものとする。

(1)技術者
(2)専門家
(3)(1)および(2)の配偶者と扶養家族。その人数と期間は委員会が適当と判断する期間とし、入国管理法に定める割当と期間を越えることができるものとする。

第26条 第24条に基づいて入国許可を受けた外国人および技術者または専門家であって、第25条に基づきタイ国内における滞在許可を受けた外国人は、本法に別段の規定がない限り外国人就労法法に従うことを条件として、滞在許可期間にわたって、委員会の承認する特定の職務にのみ就労許可を受けるものとする。

第27条 被奨励者は、被奨励事業活動のための土地を、委員会がその他の法律に基づいて認められる範囲を越えて、適当であるとみなす範囲まで、所有することができるものとする。
② 被奨励者が土地法典にいう外国人であって、被奨励事業活動を停止するかまたはその事業を他の者に譲渡する場合は、所有許可を受けていた土地を事業の停止または譲渡の日から1年以内に処分しなければならない。被奨励者がこれを怠った場合、土地局長は当該土地を土地法典に基づいて処分する権限を有するものとする。

第28条 被奨励者は、委員会が承認する機械類輸入税の免除を受けることができる。 ただし、当該機械類は、国内で生産されているほぼ同等品質の機械類か、当該事業用として十分な数量を調達できる機械類ではないこと。
②(削除)

第29条 委員会が、特定の被奨励事業活動、または申請者に対して第28条にいう権利と恩典を付与することが適当でないと判断する場合、その事業または申請者およびその後の事例に対して機械類の輸入税を50%だけ減税をするか、または免税を認めないことができる。

第30条 委員会は、適当な理由がある場合、奨励事業における生産、混合または組み立てに使用するためにタイ国内に輸入される原料または必要材料にかかる輸入税を通常の税率の最高90%まで減税でき、その期間は委員会の指定する日から1回につき1年以内とする。 ただし、当該原材料とほぼ同様品質のものが国内で生産されていて、当該事業用として十分な数量を調達できる場合を除く。
②(削除)
③ 原材料に関しては、委員会がその種類、数量、期間、条件、手続きを指定するものとする。

第30/1条 研究、開発を促進するため、委員会は被奨励者が研究、開発および試験のために使用する物品の輸入税を、委員会の告示に基づき免除することができる。

第31条 被奨励者は奨励事業から生じた純利益に対する法人所得税を、委員会の定めに従って免除される。 免税期間は、土地代と運転資金を除く投資額に対する割合を考慮し、当該事業から収益が得られた日から最長8年以下とする。
② 国家に有益をもたらす重要な事業として、委員会が定める事業の場合、事業から生じる純利益に対して、当該事業から収益が得られた日から最長8年、法人所得税を免除するものとする。
③ 第1項、第2項にいう事業の純利益を算定する所得には、委員会が認める副産物および半製品の売上も含めるものとする。
④ 第1項、第2項に基づく法人所得税免税期間内に欠損が生じた場合、被奨励者はその欠損金額を法人所得税免税期間終了後に生じた純利益から控除することができる。この控除が認められる期間は免税期間終了後5年以内とする。その場合、被奨励者は欠損金額を単年または複数年の純利益から控除することができる。
⑤ 第1項の投資額に対する基準と手続きは、委員会が定める。

第31/1条 高度で革新的な技術を使用する事業または研究開発等の潜在力を引出し、国家の競争力を促進するため、委員会が定める告示に従い、委員会は、被奨励者が奨励事業から得た純利益について法人所得税を最長13年間免税する恩典を付与することができる。ただし、土地代と運転資金を除く投資額の割合を考慮することができる。
② この事業の純利益を算定する所得には、委員会が認める副産物および半製品の売上も含めるものとする。
③ 法人所得税免税期間内に欠損が生じた場合、被奨励者はその欠損金額を法人所得税免税期間終了後に生じた純利益から控除することができる。この控除が認められる期間は免税期間終了後5年以内とする。その場合、被奨励者は欠損金額を単年または複数年の純利益から控除することができる。
④ 第1項の投資額に対する基準と手続きは、委員会が定める。

第31/2条  被奨励者が法人所得税の免除または減税を受けていない場合、委員会は、被奨励者が当該奨励事業の投資に使用した金額の最高70%までを限度として純利益から控除することを委員会は認めることができる。その場合、通常の減価償却に加え、被奨励者は当該事業から収益が得られた日から⒑年以内のどの年度からでも、複数の年度からでも控除できる。その条件、手続きは委員会が定めるものとする。

第32条  委員会は、事業または申請者に奨励を認めるに際し、第31条および31/2条にいう法人所得税の免税を認めるのが不適当だと判断するとき、委員会は当該事業、申請者および後続の事例に対し、法人所得税の免税を除外した奨励認可を与えることができる。また免税の代わりに減税の恩典を付与することができる。減税については、委員会の定めに沿い通常の税率の50%を超えない限度で最長⒑年間とする。

第32/1条 法人所得税の権利と恩典を付与された被奨励者の純利益、純損失の計算は、国税法典に従うものとする。

第33条 委員会が承認した契約に基づく営業権、著作権またはその他の諸権利に対する被奨励者の支払いは、委員会の定める規則と手続きに従って、奨励事業からの所得の発生した日から5年間は法人所得税の課税所得から控除できるものとする。

第34条 第31条および第31/1条により法人所得税の免税を受けている奨励事業からの配当金は、法人所得税免除期間中は課税所得の算定から控除されるものとする。
② 第1項による配当金への所得税の免税は、免税機関終了日から6か月以内に配当すれば有効とする。

第35条 委員会は特定地域に対する投資を奨励するため、官報で公布することにより特定の場所、地域を投資奨励地、投資奨励地区に指定することができる。
② 委員会は本法の他の条項に基づく権利および恩典とは別に、第1項に基づく指定地、地区で奨励事業を営む被奨励者に対し、下記の内一つ以上の恩典を付与することができる。

(1)奨励事業からの純利益に対する法人所得税の50%減税。期間は第31条第1項、第2項に基づく期日の満了日から、または、被奨励者が法人所得税免税恩典を受けていない場合には収益を得た日から5年間を超えない期間。
(2)被奨励者が負担する輸送、電力、水道の費用の倍額を、法人所得税の査定に際し、経費として算定する。 その条件、手続き、期間については委員会が定める。
(3)委員会の定める規則に従って、奨励事業のための施設の裾付けまたは建設の費用の25%以下の金額を奨励事業の純利益から控除する。被奨励者はこの控除を、収益が初めて発生した日から10年以内の1年の純利益から一括して行うことも、数年にわたり毎年の純利益から行うこともできる。この控徐は通常の減価償却に加えて行われるものとする。

第36条 委員会は輸出を奨励するために、被奨励者に対し、次の特別の権利および恩典の内いずれか、または全部を付与ることができる.

(1)輸出用の製品または生産物の生産、組み立て、または混合のため輸入される原料・必要材料に対する輸入税の免除
(2)被奨励者が再輸出を目的として輸入する品目に対する輸入税の免除
(3)被奨励者が輸出向けに生産し、または組み立てた製品、または生産物に対する輸出税の免除

② 第1項の権利、恩典の付与は、委員会が定める条件、手続き、期間に従うものとし、関税定率法は、委員会が別段の規定を設けない限り本条により委員会から許可を受けた被奨励者には適用しない。

第37条 非居住者である被奨励者または奨励事業への投資家は下記の場合、外貨を持ち出し、または国外に送金することができる。

(1)被奨励者が、タイ国内に持ち込んだ貸本および当該資本から生じた配当金その他の利益である場合。
(2)被奨励者が、投資委員会の承認した契約に基づいて奨励事業に投資した外国からの貸付金およびその利子である場合。
(3)奨励事業に関する権利と役務を利用するための契約に基づくもので、委員会の承認を受けている場合。

② 国際収支の悪化により外貨を妥当な水準に保持する必要が生じた場合、中央銀行は外貨の国外送金を一時的に規制することができる。ただし、当該送金が資本の国内持ち込みから2年経過後に行われ、年間20%以下の送金であれば制限を課さないものとする。また、配当金の国外送金については国内に持ち込まれた資本額の年間15%以下の送金であれば制限を課さないものとする。

 

第4章 機械類、原料および必要材料

第38条 委員会は、タイ国内に輸入された、またはタイ国内から発注された、本法に基づく輸入税の減免税対象となる全ての機械類、原料または必要材料について、輸入税納付を保証する現金預託に代えてタイ国内の銀行が発行した銀行保証を受け取ることによって第21条に基づき回答をした申請者、または、被奨励者に引渡しを、関税局に命じる権限を有するものとする。

第39条 被奨励者が奨励証書に定められた機械類の輸入条件、または輸入税の減免条件を履行することができず、かつ委員会がその条件を改めるのが妥当と判断するとき、委員会は条件を変更することができる。 また、その機械類が関税法の下に輸入手続きを済ませたものであれば、輸入日が本法施行日の前か後かにかかわらず、輸入日にさかのぼって実施することができる。

第40条 委員会が定める5年以上15年以内の期間中、被奨励者は次のことを行ってはならない。

(1)輸入税減免税を受けた機械類を、被奨励者の奨励事業以外に使用し、または当該機械類を第三者に使用させること。
(2)工場または事業所を、奨励証書に定めた場所以外の所へ移転させること。

② ただし、第41条に基づき委員会から許可を受けた場合を除く。

第41条 委員会は、第28条または第29条に基づき輸入税の減免税を受けている機械類を抵当に入れ、売却し、譲渡し、賃貸し、他の目的のために使用し、もしくは第三者に使用させることを、また、工場または事業所を他の場所に移転させることを許可することができる。
② 許可は書面により、または奨励証書の修正により、許可の条件と明細を定めて行うものとする。
③ 委員会が別段の規定を設けない限り、本法に基づいて委員会から許可を受けた被奨励者に対し関税定率法は適用されないものとする。 その場合でも、関税定率法は本法の規定に矛盾せず、または対立しない限りにおいて適用されるものとする。

第42条 被奨励者が減免税を認められた機械を抵当に入れ、かつ被奨励者でない抵当権者が第40条に基づく委員会の定める期限の満了前に当該機械を処分した場合、譲渡の日には減免税を受ける資格を有していない機械の輸入者とみなされる抵当権者に対して関税定率法が適用されるものとする。

第5章 保証と保護

第43条 国は被奨励者の事業を国有化しないものとする。

第44条 国は被奨励者と競合する新規事業を営まないものとする。

第45条 国は被奨励者が生産しまたは組み立てる製品または生産物と同種の、または類似する製品または生産物の販売を独占化しないものとする。

第46条 国は奨励事業の製品または生産物に対し、価格統制を課さないものとする。 ただし、国の経済社会開発および安全保障によって必要不可欠な場合を除き、その場合、統制価格は委員会が妥当と認める価格より低くしないものとする。

第47条 被奨励者は奨励事業の製品または生産物を輸出する許可を受けることができる。 ただし、国の経済社会開発および安全保障にとって必要不可欠の場合を除く。

第48条 国はいかなる政府関係機関または国営企業に対しても、被奨励者の事業向けに十分な数量を生産しまたは組み立てている製品または生産物と同等品質であると委員会が判断する製品または生産物を、タイ国内に輸入税を免除して輪入することは認めないものとする。
② 第1項の規定は、国防省向け武器の輸入統制に関する法律に基づく武器の補給には適用されないものとする。

第49条 被奨励者を保護する必要のある場合、委員会は被奨励者が生産しまたは組み立てている製品または生産物と同種の、または類似の、もしくは代替可能な製品または生産物のタイ国内への輸入に対し、委員会が適当と判断する率の課徴金を設けることができる。 ただし、当該課徴金は運賃および保険料込の輸入製品または生産物の原価の50%以下とする。
② 第1項の特別課徴金の賦課は官報で公布し、課徴金の実施期間は官報公布日から1年以内とする。
③ 委員会は公示の発表、修正、または取り消しを、適宜官報によって行うことができる。
④ タイ国内に輸入される製品、または生産物が、委員会の公布に基づく課徴金の賦課対象となるかどうかの問題が生じた場合は、委員会が判断を下し、その判断を最終的なものとする。
⑤ 本条に基づく特別輸入課徴金の徴収は関税局の所管とし、その徴収に関しては輸入税の徴収に適用される関税法を準用する。
⑥ 委員会が課徴金の実施を撤回する判断を下した場合、関税局は納税者に課徴金を還付するものとする。

第50条 第49条に定める課徴金の賦課だけでは被奨励者の保護には不十分だと委員会が認める場合、商務省は被奨励者が生産しまたは組み立てている製品または生産物と同種の、または類似の、もしくは代替可能の製品または生産物のタイ国内への輸入を、輸出入管理法に従って禁止するものとする。

第51条 被奨励者が奨励事業を経営するに当たり、何らかの問題または障害に直面し、委員会の援助を求める申し立てを行った場合、委員長は適当と認める援助を差し延べる命令を発し、または関係政府機関もしくは国営企業に対し速やかに援助を与えるよう命令することができる。

第52条 輸入税租税体系、輸入税率、または手数料の徴収手続きが投資奨励の障害になっていると認定された場合は、委員会のもとにその旨の申し立てが寄せられているか否かにかかわらず、委員長は関係政府機関または国営企業に対し是正措置を講ずるよう命令するものとする。

第53条 第51条または第52条に基づいて委員長から命令を受けた政府機関または国営企業は、速やかに援助を差し延べるか、または上記の命令に従うものとし、また命令が実行不可能と判断されるときは命令を受け取った日から15日以内に十分な理由を添えてその旨を委員長に通知するものとする。
② 委員長は、第1項に基づく通知を受け取ったとき、適当な最終処置をとることができ、この処置に対しては関係政府機関または国営企業は速やかに従うものとする。

第6章 権利と恩典の取消し

第54条 被奨励者が委員会の定めた条件に違反し、またはその条件に従わない場合、委員会は当該被奨励者に認めてきた権利と恩典を全面的または部分的に取り消すことができ、また取り消し期間を指定することができる。
② 委員会は、被奨励者による条件への違反または条件の不履行が故意によるものではなかったと認める場合、事務局に対して、被奨励者に警告書を送達し所定期服内に改善を行うか、条件に従うよう促すことを指示する。期限満了後も被奨励者が正当な理由もなく態度を改めない場合、委員会は第1項に定めた処置を講ずるものとする。

第55条 委員会が租税および輸入税に関する恩典を全面的に取り消した場合、被奨励者は当初から一度も減免税を受けたことがなかったものとして処理きれ、被奨励者が納付すべき税額は輸出入の時点で実施されていた価格と条件および税率を基礎にして算定するものとする。被奨励者は、減税を受けていた場合には、上記の方式で算定された税額のうちの未納残高を納付するものとする。
② 委員会が租税および輸出入税に開する恩典を部分的に取り消した場合は、被奨励者は取り消しを受けない範囲に限って当初から減免税を受けていたものとして処理され、恩典が取り消された範囲に限って税を支払うものとし、その納税頼は、輸出入の時点で実施されていた条件、価格および税率を基礎にして算定するものとする。
③ 被奨励者は、恩典取り消しの委員会命令が通知された日から1カ月以内に、関税局または輸出入を行なった税関に対して関税または追加税を申告するものする。被奨励者が関税または追加税の申告、納付を期限内に行なわなかった場合、納税義務額について月当たり1%の率で延滞金を納付しなければならない。その期間は関税または追加税を納付するまでとし、上述の納付期限から3ヶ月を超えないものとする。もし、この期限が過ぎても実行されない場合、脱税とみなし、関税法が適用される。延滞金の計算に当っては1月に満たない期間は1月として計算する。
④ 被奨励者が、第54条第2項に基づいて事務局が送達した警告書に従わない場合、委員会は被奨励者に封し、追加の税金を政府に支払うよう命ずることができる。その場合、関税局に対し、第3項に基づき納税義務額について、第54条第2項の期限を過ぎた日から月当たり1%の延滞金を支払うよう命令することができる。ただし、本条の追加納税は、追加納税しなければならない額を超えないものとする。また、この支払は関税法に基づく租税とみなす。⑤ 法手続き上、本条の時効期間は命令の通知を受けてから1ヵ月経過した後から起算されるものとする

第55/1条 委員会が法人所得税に関する権利と恩典を取り消した場合、被奨励者は、権利と恩典が取り消された会計期間中について法人所得税の減免税の権利が切れたとみなされ、国税法が適用される。
② 委員会は、被奨励者が委員会の条件に違反したか、従わなかった会計期間まで遡って法人所得税に関する権利と恩典を取り消すことができる。この場合、被奨励者は、所管の国税局、地方国税局または県国税事務所へ、権利と恩典取り消しを知った日から1ヶ月以内に納税申告をしなければならない。また税率は、減免税を受けた会計年度のものとする。被奨励者が、上記期限内に納税申告をしなかった場合、納税申告の期限を過ぎた日から納税申告をする日までについて、国税法に基づき追加納税をしなければならない。これを怠った場合、国税法を適用する。
③ 第2項の法人所得税に関する権利と恩典の取り消し命令は、被奨励者が、委員会の取り消し命令以前に支払った奨励事業からの配当には影響を与えない。

第56条 被奨励者がその事業を解散し、他の事業と合併し、もしくは他人に譲渡する場合、奨励証書は解散、合併、また譲渡の日から3ヵ月間有効とする。
② 合併後または譲渡後の事業の所有者が奨励証書に記載された条件に従って奨励事業を営む意志のある場合は、第1項に定める期間内に奨励を申請するものとする。 それに対し委員会が奨励を認可するのが妥当と判断する場合は、元の被奨励者にまだ残っている本法に基づく恩典を認める奨励証書を発給するものとする。委員会が奨励を認めるのが妥当でないと判断する場合は、全ての権利と恩典を取り消すものとする。

第7章 その他

第57条 1972年12月13日付 革命団布告第328号に基づいて施行された1972年10月18日付革命団布告第227号によって委員会に委譲されたすべての権限と責務は、本法に含まれるものとする。

第58条 産業投資奨励法に基づく省令または投資委員会告示によって規定された種類、規模および条件の産業活動を営むために奨励を受けてきた者、および本法施行以前に1972年10月18日付 革命団布告第227号に基づく被奨励者となっていた者は、本法に基づく被奨励者とし、奨励証書に定めた条件に従って恩典を受けることができ、また本法に基づく恩典の適用を求めることができるものとする。

第59条 1972年10月18日付 革命団布告第227号に基づいて認可を受けた奨励申請は、本法に基づいて認可を受けた奨励申請とみなす。

第60条 本法施行日において未決となっている奨励申請は、本法の下に引き継がれたものとみなす。